令和5年度 公害防止管理者 騒音・振動概論 問18を解説|振動苦情の傾向
令和5年度 騒音・振動概論 問18は、振動公害の特徴と、令和2年度調査による振動苦情件数に関する正誤問題です。誤っているものを選びます。
この問題のポイント
振動は感覚公害で、規制基準を下回る振動レベルでも感覚閾値以上なら苦情になりやすく、伝わりにくいため影響は局所的です。統計の引っかけは、発生源別苦情件数の「令和元年度からの増減の向き」です。長期的な傾向(構成比の推移)と、単年度の増減の向きを混同させるのが核心で、選択肢(4)は令和元年度からの増減の向きを実際の調査結果と逆に述べています。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 規制基準より小さい振動レベルでも、感覚閾値以上であれば苦情になりやすい傾向があります。正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | 振動は伝搬とともに急に小さくなるため、騒音公害と同様に局所的です。正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | 振動に係る苦情件数は、令和元年度と比べて増加しました。正しい記述です。 |
| (4) | ×(誤り) | 発生源別苦情件数の令和元年度からの増減の向きが調査結果と逆になっており、誤りです。 |
| (5) | ○(正しい) | 1983(昭和58)年度以降の構成比の推移では、全体的に建設作業が増加傾向、工場・事業場が減少傾向です。正しい記述です。 |
選択肢(4)のポイント(ここが誤り)
選択肢(5)が示すのは、長い年月をかけた構成比の推移(長期傾向)で、建設作業が増える一方、工場・事業場は減っていく向きです。これに対して選択肢(4)が問うのは、令和元年度から令和2年度への単年度の増減で、この単年度の向きは長期傾向とは逆になっています。選択肢(4)は単年度の増減を長期傾向と同じ向き(工場・事業場が減少・建設作業が増加)で述べており、実際の調査結果と食い違うため誤りです。長期傾向と単年度の向きを混同させるのが、この問題の引っかけです。
覚え方
- 振動は感覚公害・局所的(基準以下でも感覚閾値超で苦情)。
- 長期傾向=建設作業が増加・工場が減少。
- 単年度の増減は長期傾向と逆になる年もある(混同に注意)。
理解度チェック
Q.
振動苦情は、規制基準を下回っていれば発生しませんか?
いいえ。規制基準より小さい振動レベルでも、感覚閾値以上であれば苦情になりやすい傾向があります。
Q.
発生源別苦情の「長期傾向」と「単年度の増減」は同じ向きと考えてよいですか?
同じとは限りません。長期傾向は建設作業が増・工場が減ですが、単年度ではこれと逆向きになる年もあります。両者を混同しないことがポイントです。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和5年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動概論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月