令和3年度 公害防止管理者 騒音・振動概論 問12を解説|騒音性難聴の聴力検査
令和3年度 騒音・振動概論 問12は、純音聴力検査の結果から騒音性難聴が最も強く疑われる人を選ぶ問題です。従業員5名の聴覚閾値レベルの表を読み取ります。
この問題のポイント
騒音性難聴の特徴は、4000Hz付近だけが大きくへこむ聴力低下(いわゆるc5-dip)です。低い周波数はほぼ正常なのに、4000Hzだけ閾値が跳ね上がっているパターンを探します。選択肢(2)は125~2000Hzがほぼ正常で4000Hzだけ40~45dBに悪化しており、この谷型がはっきり出ています。高い周波数へ向かって右肩下がりに悪くなるタイプ(加齢による変化に近い)と区別するのが分かれ目で、正答は選択肢(2)です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)
各選択肢の判定
| 選択肢 | 判定 | 聴力像の読み解き |
|---|---|---|
| (1) | × | 低音域がやや高めで、4000Hzに特有の谷はありません。 |
| (2) | ○ | 他はほぼ正常で4000Hzだけが大きくへこむ、典型的なc5-dipです。 |
| (3) | × | 高い周波数ほど悪化し8000Hzが最も悪い右肩下がり型で、谷型ではありません。 |
| (4) | × | 全周波数でほぼ正常で、難聴の所見に乏しいといえます。 |
| (5) | × | 左耳が全体に高めですが、4000Hzに集中する谷ではありません。 |
ここが分かれ目
騒音による聴力低下は、まず4000Hz付近に現れて谷(c5-dip)をつくり、会話に使う低~中音域は比較的保たれるのが特徴です。選択肢(2)はこの谷が両耳ではっきり出ています。これに対し選択肢(3)のように高い周波数へ向かって連続的に悪くなる右肩下がり型は、加齢に伴う変化に近く、騒音性難聴の典型像とは形が違います。「4000Hzだけの谷」か「高音になるほど右肩下がり」かで見分けるのがコツです。
覚え方
- 騒音性難聴の特徴は4000Hzの谷(c5-dip)。
- 低~中音域は保たれ、4000Hzだけ跳ね上がる形を探す。
- 高音ほど右肩下がりは加齢型、谷型と区別する。
理解度チェック
Q.
騒音性難聴で最初にへこみやすい周波数は?
4000Hz付近です。ここに谷(c5-dip)ができ、低~中音域は比較的保たれます。
Q.
高い周波数ほど右肩下がりに悪くなる聴力像は騒音性難聴の典型?
典型ではありません。それは加齢に伴う変化に近い形で、騒音性難聴は4000Hzに谷ができる形が典型です。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和3年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動概論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月