令和2年度 公害防止管理者 騒音・振動概論 問25を解説|振動の距離減衰
令和2年度 騒音・振動概論 問25は、地盤を伝わる表面波の距離減衰に関する計算問題です。振動源から2波長離れた点の振動レベルが、10 m離れた点より約何dB小さくなるかを求めます。
この問題のポイント
距離減衰は、広がりによる幾何減衰と、地盤の媒質による内部減衰の合計です。まず波長を求めると λ=伝搬速度÷振動数=100÷5=20 mなので、2波長=40 mです。(a)幾何減衰:表面波は円筒状に広がり振幅は距離の平方根に反比例するため、10 m→40 mでは 20 log₁₀√(10/40)=20 log₁₀(1/2)=約6 dB。(b)内部減衰:0.2 dB/m×(40−10)=6 dB。合わせて約12 dBです。引っかけは、内部減衰を距離の差(30 m)に掛ける点と、2波長を40 mに換算する点です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | 6 dBは幾何減衰か内部減衰のどちらか一方だけの値です。 |
| (2) | ○(正しい) | 幾何減衰6 dB+内部減衰6 dB=約12 dBになります。 |
| (3) | ×(誤り) | 18 dBは距離や波長の換算を取り違えた値です。 |
| (4) | ×(誤り) | 24 dBは内部減衰の距離を大きく取りすぎた値です。 |
| (5) | ×(誤り) | 30 dBは合成の仕方を誤った値で、大きすぎます。 |
計算のポイント
まず波長を出します。λ=v/f=100÷5=20 mなので、2波長は40 mです。次に2つの減衰を分けて計算します。幾何減衰は、表面波が円筒状に広がって振幅が距離の平方根に反比例することから、10 mと40 mの比で 20 log₁₀√(10/40)=20 log₁₀(1/2)≒6 dB。内部減衰は媒質の吸収で距離に比例し、10 mから40 mまでの差である30 mに0.2 dB/mを掛けて 0.2×30=6 dBです。両者を足すと約12 dBになります。波長を計算せずに「2波長=2 m」などと勘違いしたり、内部減衰を40 mに掛けたりすると答えがずれます。
覚え方
- 波長 λ=伝搬速度÷振動数(100÷5=20 m)。
- 表面波の幾何減衰=振幅が距離の平方根に反比例(距離4倍で約6 dB)。
- 内部減衰=(dB/m)×距離の差(0.2×30=6 dB)。幾何減衰と足す。
理解度チェック
この地盤の波長はいくつ?
20 mです(伝搬速度100÷振動数5)。2波長は40 mになります。
内部減衰は何mの距離に掛ける?
30 mです(40 m−10 m)。0.2 dB/m×30 m=6 dBとなります。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動概論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月