1. HOME
  2. 過去問解説
  3. 騒音・振動概論
  4. 令和2年
  5. > 問24 1自由度振動系

令和2年度 公害防止管理者 騒音・振動概論 問24を解説|1自由度振動系

令和2年度 騒音・振動概論 問24は、質量m・ばね定数k・減衰係数cからなる1自由度の振動系に調和外力が加わる場合の記述に関する問題です。5つのうち、誤っているものを選びます。

この問題のポイント

固有振動数 fₙ∝√(k/m)、減衰比 ζ=c/(2√(mk))、共振の鋭さ Q∝√(mk)/c、自重によるたわみ δ=mg/k といった関係で各記述を判定します。引っかけは選択肢(2)で、「m・k・c をそれぞれ2倍にすると減衰比が2倍になる」とします。ζ=c/(2√(mk)) に2倍を入れると分子 c→2c、分母√(mk)→2√(mk) で相殺し、減衰比は変わりません。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(2)(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)○(正しい)fₙ∝√(1/m)なので、mを2倍にすると固有振動数は1/√2倍になります。
(2)×(誤り)m・k・c全2倍ではζ=c/(2√mk)が相殺し、減衰比は変わりません。
(3)○(正しい)m・k・cを2倍・1/2倍・2倍にするとQ∝√(mk)/cは1/2倍になります。
(4)○(正しい)δ=mg/kなので、m・kを共に2倍にしてもたわみ量は変わりません。
(5)○(正しい)m・k・c・Fを共に2倍にしても、強制振動の運動方程式は成り立ちます。

選択肢(2)のポイント(ここが誤り)

減衰比は ζ=c/(2√(mk)) で表されます。ここで m・k・c をすべて2倍にすると、分子は c→2c で2倍になりますが、分母の√(mk)も√(2m·2k)=2√(mk)で2倍になります。両者が同じ倍率で増えるため打ち消し合い、減衰比は変わりません。設問(2)は「2倍になる」としていますが、実際は不変なので誤りです。分子と分母がどう変わるかを見比べる感覚があると、この種の比例計算で取り違えにくくなります。

覚え方

  • 固有振動数 fₙ=(1/2π)√(k/m)(mを2倍→1/√2倍)。
  • 減衰比 ζ=c/(2√(mk))(m・k・cを同率で変えると不変)。
  • 自重によるたわみ δ=mg/k(m・kを同率で変えると不変)。

理解度チェック

Q.

m・k・cをすべて2倍にすると減衰比はどうなる?

変わりません。ζ=c/(2√mk)で分子と分母が同率で増え、相殺するためです。

Q.

mを2倍にすると固有振動数は何倍?

1/√2倍です。fₙ∝√(k/m)なので、mが2倍になると√2分の1になります。

令和2年 騒音・振動概論 過去問解説 一覧へ

出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動概論 問題・正解」(公式PDF