令和7年度 汚水処理特論 問13は、各種の活性汚泥法の標準的な運転条件に関する正誤問題です。最も不適切なものを選びます。
活性汚泥法には、標準法を基本に、流入を分散させるステップエアレーション法、膜でろ過する膜分離活性汚泥法、長時間ゆっくり回すオキシデーションディッチ法、深い槽で曝気する深層曝気法など多くの変法があります。それぞれ標準的なBOD汚泥負荷・汚泥滞留時間・水深などの目安が違います。この問題の分かれ目は、各方式に結びつく数値の桁・帯がその方式らしいかです。とくにステップエアレーション法のような標準法系は、長時間ばっ気型のように汚泥滞留時間がきわめて長くはなりません。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)(最も不適切な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 標準活性汚泥法のBOD汚泥負荷の目安は0.2〜0.4 kg BOD/(kg MLSS・日)程度で、妥当な記述です。 |
| (2) | ×(最も不適切) | ステップエアレーション法の汚泥滞留時間を13〜50日という長期型の帯としている点が不適切です。標準法系の同法はこれほど長くありません。 |
| (3) | ○(正しい) | 膜分離活性汚泥法は固液分離を膜で行うため、汚泥濃度を8000〜12000 mg/L と高く保てます。妥当です。 |
| (4) | ○(正しい) | オキシデーションディッチ法は長時間ばっ気型で、曝気時間24〜48時間という長さは妥当です。 |
| (5) | ○(正しい) | ポンプ循環式深層曝気法は深い反応槽が特徴で、有効水深10〜15 m は妥当です。 |
ステップエアレーション法は、流入水を曝気槽の数か所に分けて入れることで負荷を平準化する標準法系の方式です。標準法と同じく汚泥滞留時間はそれほど長くありません。これに対し選択肢(2)が掲げる「13〜50日」という長い汚泥滞留時間は、オキシデーションディッチ法のような長時間ばっ気型に当てはまる帯であり、ステップエアレーション法の数値としては長すぎて不適切です。方式名と運転条件の組合せがすり替えられている点を見抜くのが鍵です。
ステップエアレーション法の汚泥滞留時間は、長時間ばっ気型のように長い?
長くありません。標準法系の方式なので、オキシデーションディッチのような長期型のSRT(13〜50日)には当てはまりません。流入を分散させて負荷を平準化するのが特徴です。
膜分離活性汚泥法で汚泥濃度を高く保てるのはなぜ?
固液分離を膜で行うため、沈降性に頼らず汚泥を確実に保持できるからです。MLSSを8000〜12000 mg/L 程度に高められます。
この問題に関連する用語解説
出典
※ この記事の確認日:2026年6月