令和3年度 公害防止管理者 汚水処理特論 問18を解説|アナモックス反応
令和3年度 汚水処理特論 問18は、アナモックス反応に関する下線部問題です。下線を付した5か所のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
アナモックスは嫌気性アンモニア酸化のことで、アンモニアと亜硝酸を基質にして窒素ガスを生成し、少量の硝酸を副生します。担うのは無機炭素を炭素源とする独立栄養(化学合成独立栄養)細菌で、脱窒菌のような有機物(水素供与体)を必要としません。引っかけの核心は、この菌を「従属栄養」と書いている点。栄養様式の取り違えが唯一の誤りです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)(誤っている記述)
各下線部の正誤
| 下線 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | アナモックス反応は酸素のない嫌気条件で進みます。正しい記述です。 |
| (2) | ×(誤り) | アナモックス菌は独立栄養(化学合成独立栄養)細菌です。従属栄養とするのが誤りです。 |
| (3) | ○(正しい) | アンモニアと亜硝酸から主に窒素ガスへ変換されます。正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | 反応の過程で水素イオンが消費されます。正しい記述です。 |
| (5) | ○(正しい) | 副生成物として少量の硝酸態窒素が生成します。正しい記述です。 |
選択肢(2)のポイント(ここが誤り)
アナモックス菌は二酸化炭素(炭酸)を炭素源とする独立栄養細菌で、脱窒菌のように有機物を炭素源・電子供与体として必要としません。だからこそ有機炭素の乏しい排水でも窒素を除去でき、曝気の動力やメタノールなどの薬品を大きく減らせるのが利点です。下線(2)の「従属栄養細菌」という記述が誤りで、正しくは独立栄養(化学合成独立栄養)です。栄養様式を取り違えると、有機物が必要かどうかというアナモックスの一番の特徴を逆に理解してしまいます。
覚え方
- アナモックスは嫌気・独立栄養。アンモニア+亜硝酸→窒素ガス(+少量の硝酸)。
- 有機物(炭素源)は不要=省エネ・省薬品。従属栄養の脱窒菌との対比で覚える。
- 反応で水素イオンを消費する。
理解度チェック
Q.
アナモックス菌は独立栄養か従属栄養か?
独立栄養(化学合成独立栄養)です。無機炭素を炭素源とし、有機物を必要としません。
Q.
アナモックスは何を基質にして窒素ガスをつくる?
アンモニアと亜硝酸です。両者から窒素ガスを生成し、少量の硝酸を副生します。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和3年度 公害防止管理者等国家試験 汚水処理特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月