令和2年度 公害防止管理者 汚水処理特論 問10を解説|汚泥の焼却
令和2年度 汚水処理特論 問10は、汚泥の焼却に関する正誤問題です。誤っているものを選びます。
この問題のポイント
汚泥焼却では、燃料消費が汚泥の水分や有機物量に左右されること、ダイオキシン類抑制のため適正な燃焼温度を保つこと、そして炉の型式ごとの特徴が問われます。引っかけの核心は流動焼却炉と階段式ストーカー炉の機械的可動部の比較です。流動焼却炉は砂などの流動媒体で汚泥をかき混ぜるため炉内の機械的可動部が少なく、逆に階段式ストーカー炉のほうが可動部を多く持ちます。「流動焼却炉のほうが可動部が多い」とする向きが逆になっています。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 燃料消費量は、汚泥の水分量や有機物の含有量に影響されます。正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | ダイオキシン類の発生抑制のため、850 ℃程度の適正な燃焼温度管理に留意します。正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | 流動焼却炉は、砂などの流動媒体の層に汚泥を供給して燃焼させます。正しい記述です。 |
| (4) | ×(誤り) | 流動焼却炉は階段式ストーカー炉より炉内の機械的可動部が多い、とする点が誤りです。実際は流動焼却炉のほうが可動部が少なくなります。 |
| (5) | ○(正しい) | 階段式ストーカー炉は撹拌作用がないため、高含水率汚泥には予備乾燥が必要になります。正しい記述です。 |
選択肢(4)のポイント(ここが誤り)
流動焼却炉は、加熱した砂などの流動媒体が汚泥をかき混ぜて燃やすため、炉の中に動く機械部品をほとんど必要としません。一方の階段式ストーカー炉は、汚泥を段状に送りながら燃やす機構を持ち、こちらのほうが機械的可動部が多くなります。選択肢(4)は「流動焼却炉のほうが可動部が多い」と大小を逆にしている点が誤りで、正しくは流動焼却炉のほうが可動部は少なくなります。
覚え方
- 流動焼却炉は砂で撹拌=機械的可動部が少ない。階段式ストーカー炉は可動部が多い。
- ダイオキシン類抑制へ燃焼温度は850 ℃程度で管理。
- 燃料消費は汚泥の水分・有機物量で変わる。
理解度チェック
Q.
流動焼却炉と階段式ストーカー炉、機械的可動部が少ないのは?
流動焼却炉です。砂などの流動媒体が汚泥を撹拌するため、動く機械部品をほとんど必要としません。
Q.
ダイオキシン類の発生抑制で目安となる燃焼温度は?
850 ℃程度です。適正な燃焼温度を保つことでダイオキシン類の生成を抑えます。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 汚水処理特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月