令和2年度 公害防止管理者 汚水処理特論 問3を解説|ストークスの式
令和2年度 汚水処理特論 問3は、ストークスの式を使って懸濁粒子の沈降速度を求める計算問題です。最も近い値を選びます。
この問題のポイント
球形の粒子が静かに沈むときの速度は、粒子の直径の2乗と、粒子と水の密度差に比例し、水の粘度に反比例します。与えられた数値を式にそのまま代入するだけで求まりますが、単位をcm・g・sでそろえること、そして直径が2乗で効くことに注意すれば取りこぼしません。密度差(粒子1.2−水1.0=0.2)を1.2のまま使わないことが分かれ目です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | × | 0.054 cm/s。値が計算結果のおよそ半分で、密度差の扱い違いなどが疑われます。 |
| (2) | ○(正しい) | 0.11 cm/s。式に代入した計算値と一致します。 |
| (3) | × | 0.54 cm/s。計算値の約5倍で、桁の取り違えが疑われます。 |
| (4) | × | 1.1 cm/s。計算値の約10倍で合いません。 |
| (5) | × | 5.4 cm/s。桁が大きくずれています。 |
計算の手順
ストークスの式は次の形です。
v = g・d2・(ρs − ρ) / (18μ)
与えられた数値を、単位をcm・g・sにそろえて代入します。
- g = 980 cm/s2
- d = 0.01 cm(d2 = 0.0001 cm2)
- ρs − ρ = 1.2 − 1.0 = 0.2 g/cm3
- μ = 0.01 g・cm−1・s−1(18μ = 0.18)
分子は 980 × 0.0001 × 0.2 = 0.0196。これを 0.18 で割ると、v = 0.0196 ÷ 0.18 = 約0.109 ≒ 0.11 cm/s。したがって正解は選択肢(2)です。
覚え方
- ストークスの沈降速度は直径の2乗と密度差に比例、粘度に反比例。
- 密度差は「粒子−水」。粒子密度そのままで使わない。
- 単位はcm・g・sにそろえ、直径は2乗で効く。
理解度チェック
Q.
ストークスの式で沈降速度は粒子の直径にどう効く?
直径の2乗に比例します。直径が2倍なら沈降速度は4倍になります。
Q.
式に入れる密度は粒子の密度そのまま?
いいえ。使うのは「粒子の密度−水の密度」の差です。この問題では1.2−1.0=0.2を使います。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 汚水処理特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月