令和7年度 公害防止管理者 ダイオキシン類概論 問9を解説|物理的・化学的性質
令和7年度 ダイオキシン類概論 問9は、ダイオキシン類の物理的・化学的性質に関する正誤問題です。5つの記述のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
ダイオキシン類は、水に溶けにくく油になじみやすい(疎水性・脂溶性)性質を持ちます。この「油になじみやすさ」を数値で表すのがオクタノール/水の分配係数(Kow)です。Kowは、物質が水と油(オクタノール)にどう分かれるかの比で、値が大きいほど油側に偏る=疎水性が強いことを意味します。引っかけの核心は選択肢(5)で、「Kowの値が小さいものほど疎水性が強い」と大小を逆に述べている点です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 2,3,7,8-TeCDDは常温で無色の結晶です。正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | 水には非常に溶けにくく、アルコールや有機溶媒には溶けます。正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | OCDDの融点はOCDFより高いです。正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | OCDDの蒸気圧はOCDFより小さいです。正しい記述です。 |
| (5) | ×(誤り) | Kowは大きいほど疎水性が強いです。「小さいほど疎水性が強い」とする大小が逆で誤りです。 |
選択肢(5)のポイント(ここが誤り)
オクタノール/水の分配係数(Kow)は、物質を水と油(オクタノール)の両方に接触させたとき、どちらにどれだけ分かれるかの比です。油側に多く分かれる物質ほどこの比は大きくなります。つまりKowが大きいほど油になじみやすく(脂溶性が高く)、疎水性が強いという関係です。選択肢(5)は、これを「Kowの値が小さいダイオキシン類ほど疎水性が強い」と、値の大小と疎水性の強弱を逆向きに結びつけています。方向が反対になっている点が誤りです。
覚え方
- Kowは大きいほど疎水性が強い(油になじむ)。
- ダイオキシン類は水に溶けにくく脂溶性・難分解性。
- 「大小どちらで強まるか」の向きを問う設問に注意。
理解度チェック
Q.
Kowが大きい物質はどんな性質?
油になじみやすく、疎水性(脂溶性)が強い物質です。
Q.
ダイオキシン類は水に溶けやすい?
いいえ。水には非常に溶けにくく、有機溶媒には溶けます。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和7年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類概論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月