令和6年度 公害防止管理者 ダイオキシン類概論 問14を解説|環境・人体汚染
令和6年度 ダイオキシン類概論 問14は、ダイオキシン類による環境・人体汚染に関する問題です。汚染の経路や性質を述べた記述のうち、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
この問題は、農薬の不純物や製紙の塩素漂白といった発生源、脂溶性による食物連鎖での生物濃縮、摂取経路が食品中心であることなど、汚染の基本像を横断的に確認します。引っかけの核心は、1990(平成2)年当時の都市ごみ焼却における発生源の内訳です。当時は、燃焼状態が安定しない小型焼却炉からの発生の割合が大きいことが問題視されていました。選択肢(3)はこれを「小型焼却炉の割合は少なく、大部分は大型連続炉から」と主な発生源を逆に述べており、誤りです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | クロロフェノール等の農薬の不純物として含まれ、散布により環境を汚染した、という記述は正しいです。 |
| (2) | ○(正しい) | 製紙のパルプ塩素漂白で生成し、廃液とともに流出した、という記述は正しいです。 |
| (3) | ×(誤り) | 当時、発生の割合が大きかったのは小型焼却炉です。「割合は少なく大部分は大型連続炉から」とする点が誤りです。 |
| (4) | ○(正しい) | 脂溶性が高く、食物連鎖(プランクトン→小魚→大魚→鳥)で生物濃縮される、という記述は正しいです。 |
| (5) | ○(正しい) | 人の摂取は大部分が食品経由で、空気・水からはわずか、という記述は正しいです。 |
選択肢(3)のポイント(ここが誤り)
ダイオキシン類は、燃焼温度が低かったり燃え方にむらがあったりする不完全燃焼で多く生じます。1990年当時、日本の都市ごみ焼却では、燃焼管理の行き届きにくい小型焼却炉からの発生の割合が大きいことが問題とされていました。連続運転で温度が安定しやすい大型連続炉は、ごみ処理量こそ多くても、単位あたりの発生は相対的に抑えられていました。選択肢(3)はこの主要な発生源を大型連続炉のほうに置き換えている点が誤りです。のちの規制強化で小型炉への対策が重視されたのも、この発生実態が背景にあります。
覚え方
- 当時の都市ごみ焼却は小型焼却炉からの発生割合が大きいのが問題。
- ダイオキシン類は脂溶性で食物連鎖により生物濃縮。摂取は大部分が食品経由。
- 「大部分は大型連続炉から」は発生源を逆にした引っかけ。
理解度チェック
1990年当時、都市ごみ焼却で発生の割合が大きかったのは?
小型焼却炉です。燃焼管理が行き届きにくく不完全燃焼になりやすいため、発生割合が大きいと問題視されました。
人がダイオキシン類を取り込む主な経路は?
大部分が食品経由です。脂溶性が高く食物連鎖で生物濃縮されるためで、空気・水からの摂取はわずかです。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和6年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類概論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月