令和5年度 公害防止管理者 ダイオキシン類概論 問14を解説|燃焼過程での生成
令和5年度 ダイオキシン類概論 問14は、燃焼過程におけるダイオキシン類の生成に関する問題です。誤っているものを選びます。
この問題のポイント
燃焼過程では、塩素源のあるところで空気(酸素)による燃焼が進むとダイオキシン類が生成し、同時に高温では分解も進みます。生成量は燃焼温度や排ガスの滞留時間に大きく左右され、高温になるほど分解が進んで生成の寄与は下がります。この問題の核心は塩素源の範囲です。塩素系プラスチックのような有機塩素化合物が塩素源になるのはもちろんですが、それだけではありません。食塩(塩化ナトリウム)のような無機の塩素も塩素源になり得ます。選択肢は「無機物は塩素源にならない」と塩素源を有機物だけに限っていますが、これが誤りで、無機塩素を除外している点が引っかけどころです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 塩素源存在下での空気(酸素)による燃焼が生成に必要、という条件は正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | 生成量から分解量を差し引いた量が検出される、という説明は正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | 高温ほど分解が進み、粒子状炭素が減ってデノボ合成の寄与が下がる、は正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | 生成量は燃焼温度と排ガスの滞留時間に大きく左右される、という記述は正しいです。 |
| (5) | ×(誤り) | 食塩のような無機塩素も塩素源になり得ます。無機物は塩素源にならないとする点が誤りです。 |
選択肢(5)のポイント(ここが誤り)
ダイオキシン類が作られるには塩素が必要ですが、その塩素の出どころは有機塩素化合物に限りません。塩素系プラスチックのような有機塩素化合物が塩素源になる一方で、食塩(塩化ナトリウム)などの無機の塩素も、燃焼の場では塩素源として働き得ます。選択肢(5)は「無機物は塩素源にならないと考えられている」として、塩素源を有機物だけに狭めている点が誤りです。塩素源=有機塩素化合物だけ、と早合点しないことがこの選択肢の見抜き方です。実際のごみ焼却では、有機塩素と無機塩素の両方が持ち込まれる点も押さえておきます。
覚え方
- 塩素源は有機塩素化合物だけでなく、食塩などの無機塩素も。
- 生成には塩素源+空気(酸素)による燃焼が必要。
- 生成量は燃焼温度と排ガスの滞留時間に大きく左右される。
理解度チェック
燃焼過程でダイオキシン類の塩素源になるのは有機塩素だけ?
いいえ。塩素系プラスチックのような有機塩素だけでなく、食塩のような無機の塩素も塩素源になり得ます。
ダイオキシン類の生成量は主に何に左右される?
燃焼温度と排ガスの滞留時間に大きく左右されます。高温では分解が進んで生成の寄与が下がります。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和5年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類概論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月