令和7年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問12を解説|凝集沈殿(下線部)
令和7年度 ダイオキシン類特論 問12は、凝集沈殿に関する下線部問題です。下線を付した箇所のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
凝集沈殿は、そのままでは沈まない微小な粒子を、まず反発し合う電気を打ち消して集まりやすくし(不安定化)、次に大きなかたまり(フロック)に育ててから沈めるという二段構えです。引っかけの核心は、この不安定化に使う薬品です。粒子表面の電気を打ち消す荷電中和による不安定化には、アルミニウム塩や鉄塩などの無機凝集剤を用います。高分子凝集剤は、不安定化した粒子を橋渡し(架橋)で粗大化させるフロック化に使う薬品で、役割が異なります。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 下線部 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 凝集沈殿が微小な粒子を対象とする処理であるという点は正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | 粒子表面の荷電中和による不安定化という説明は正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | 不安定化した粒子を架橋作用で粗大化させるという説明は正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | 粗大化させる段階をフロック化と呼ぶという点は正しい記述です。 |
| (5) | ×(誤り) | 荷電中和による不安定化には無機凝集剤を用います。「高分子凝集剤」とする点が誤りです。 |
選択肢(5)のポイント(ここが誤り)
凝集沈殿では、二つの段階で使う薬品が違います。粒子の反発をなくす不安定化(荷電中和)には、水中でプラスの電気を持つイオンを供給するアルミニウム塩や鉄塩などの無機凝集剤を用います。これに対して高分子凝集剤は、不安定化したあとの粒子どうしを橋渡し(架橋)してフロックを大きく育てる段階に使う薬品です。下線部(5)は「不安定化のために一般的に高分子凝集剤を用いる」としており、無機凝集剤の役割に高分子凝集剤を当てている点が誤りです。「荷電中和=無機凝集剤」「架橋・粗大化=高分子凝集剤」と役割で覚えると取り違えません。
覚え方
- 不安定化(荷電中和)は無機凝集剤(アルミ塩・鉄塩)。
- フロック化(架橋・粗大化)は高分子凝集剤。
- 凝集沈殿は「電気を消す→大きく育てて沈める」の二段。
理解度チェック
Q.
荷電中和による不安定化に用いる凝集剤は?
無機凝集剤(アルミニウム塩・鉄塩など)です。高分子凝集剤ではありません。
Q.
高分子凝集剤はどの段階で使う?
架橋によるフロック化(粗大化)の段階です。不安定化した粒子を大きく育てます。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和7年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月