令和7年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問11を解説|排水処理
令和7年度 ダイオキシン類特論 問11は、ダイオキシン類を含む排水処理に関する問題です。記述のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
排水中のダイオキシン類は大部分が懸濁態(粒子に付いた形)で存在するため、まず固形物を分離する処理が効きます。沈降分離や清澄ろ過、膜ろ過、活性汚泥法などの守備範囲を整理する問題です。引っかけの核心は膜ろ過の分類で、膜ろ過は孔の細かさで精密ろ過・限外ろ過・ナノろ過・逆浸透などに分かれます。ここに砂などの粒状層でこす急速ろ過を混ぜると、膜ろ過ではない方式を紛れ込ませたことになり誤りです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 排水中のダイオキシン類の大部分が懸濁態で存在するのは正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | 沈降分離で10μm程度の粒子を分離できるのは正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | 清澄ろ過では凝集性のないコロイド粒子をほとんど除去できないのは正しい記述です。 |
| (4) | ×(誤り) | 膜ろ過は精密ろ過・限外ろ過・ナノろ過・逆浸透などです。「急速ろ過」を膜ろ過に含める点が誤りです。 |
| (5) | ○(正しい) | 活性汚泥法で排水中の有機物を酸化分解できるのは正しい記述です。 |
選択肢(4)のポイント(ここが誤り)
膜ろ過は、膜の孔の細かさによって分けられ、粗い順に精密ろ過(MF)・限外ろ過(UF)・ナノろ過(NF)・逆浸透(RO)が並びます。これらはいずれも膜でこし分ける方式です。一方の急速ろ過は、砂などの粒状層に水を通してこす方式で、膜を使う膜ろ過とは仕組みが異なります。選択肢(4)は膜ろ過の仲間に急速ろ過を挙げているため誤りで、正しくは膜ろ過にはナノろ過や逆浸透などが並びます。粒状層でこす急速ろ過と、膜でこす膜ろ過を分けて整理するのがポイントです。
覚え方
- 膜ろ過=精密ろ過・限外ろ過・ナノろ過・逆浸透。急速ろ過は含めない。
- 急速ろ過は砂などの粒状層でこす方式(膜ではない)。
- ダイオキシン類は大部分が懸濁態。まず固形分を分離する処理が効く。
理解度チェック
Q.
膜ろ過に含まれるのはどれ?(精密ろ過・限外ろ過・急速ろ過)
精密ろ過と限外ろ過です。急速ろ過は砂などの粒状層でこす方式で膜ろ過ではありません。
Q.
排水中のダイオキシン類は主にどんな形で存在する?
懸濁態(粒子に付いた形)が大部分です。固形分の分離が効きます。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和7年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月