令和7年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問7を解説|鉄鉱石焼結工程と塩素の挙動
令和7年度 ダイオキシン類特論 問7は、鉄鉱石焼結工程における塩素や塩類の挙動に関する問題です。記述のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
ダイオキシン類は塩素があると生成しやすくなるため、焼結工程では塩素がどこから来て、どう振る舞うかが問われます。輸送・保管で海風由来の塩類が混入すること、塩素が集じんダストに入って工程内を循環すること、配合原料の塩素濃度と生成量に正の相関があることは押さえどころです。引っかけの核心は、塩化物(CaCl2)を焼結層の上部と下部のどちらに偏析させると発生量が多いかという大小の向きで、報告されている結果と逆に書かれていないかを見ます。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 輸送・保管・配合の過程で、海風などで運ばれた塩類が混入するのは正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | 塩素の一部が集じんダストに含まれ、工程内を循環するのは正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | 配合原料中の塩素濃度と生成量に比較的強い正の相関があるのは正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | 排ガスに種々の金属塩化物の形で塩素が含まれるのは正しい記述です。 |
| (5) | ×(誤り) | CaCl2を下部と上部のどちらに偏析させると発生量が多いかの大小関係が逆で、報告された試験結果と食い違います。誤りです。 |
選択肢(5)のポイント(ここが誤り)
塩化物は塩素供給源となり、ダイオキシン類の生成に関わります。焼結層のどこにCaCl2を偏析させるかで発生量が変わるという試験結果が報告されていますが、選択肢(5)は下部に偏析させた場合のほうが上部に偏析させた場合より発生量が多いという向きで書かれています。報告されている大小関係はこれと逆であり、上部・下部の偏析位置と発生量の大小の対応が入れ替わっている点が誤りです。塩素濃度と生成量に正の相関がある(選択肢(3))ことと、偏析位置による差はどちらも塩素の与え方の問題ですが、位置と量の対応を取り違えないことがこの選択肢の分かれ目です。
覚え方
- 焼結でのダイオキシン類は塩素が多いほど生成しやすい(正の相関)。
- 塩素は集じんダストに入り、工程内を循環する。
- CaCl2の偏析位置で発生量が変わる。上部・下部と多少の対応を逆にしない。
理解度チェック
配合原料中の塩素濃度とダイオキシン類生成量の関係は?
比較的強い正の相関があります。塩素が多いほど生成量も増える傾向です。
焼結工程で塩素の一部はどこに入って循環する?
集じんダストに含まれて工程内を循環します。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和7年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月