令和6年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問15を解説|塩化ビニルモノマー製造プロセス
令和6年度 ダイオキシン類特論 問15は、二塩化エチレン/塩化ビニルモノマー製造プロセスと、そこで副生するダイオキシン類の生成に関する組合せ問題です。文中のア~エに入る語句の正しい組合せを選びます。
この問題のポイント
塩化ビニルモノマーは、いったん二塩化エチレンをつくり、それを熱分解して得るのが基本です。二塩化エチレンをつくる経路が二つあり、直接塩素化ではエチレンに塩素を反応させ、オキシ塩素化ではエチレンに塩化水素と酸素(空気)を反応させます。分かれ目は、この二経路で使う塩素源の取り違え(塩素なのか塩化水素なのか)と、オキシ塩素化の反応触媒(塩化銅)と温度条件(250~300℃)です。副反応で若干のダイオキシン類が生じるのはこのオキシ塩素化工程です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(1)
各空欄に入る正しい語句
| 空欄 | 入る語句 | 読み解き |
|---|---|---|
| ア | 塩素 | 直接塩素化では、エチレンに塩素を付加して二塩化エチレンを得ます。 |
| イ | 塩化水素 | オキシ塩素化では、塩化水素と酸素を反応させます。 |
| ウ | 250~300 | オキシ塩素化はこの温度域で行われます。 |
| エ | 塩化銅 | 反応触媒は銅系の塩化銅が用いられます。 |
ここが分かれ目
誤答は、塩素源の割り当てを入れ替えている点にあります。直接塩素化に使うのは塩素、オキシ塩素化に使うのは塩化水素+酸素で、これを逆にすると成立しません。触媒を酸化鉄や塩化銀とする選択肢や、温度を470~510℃とする選択肢も紛らわしいですが、オキシ塩素化の触媒は塩化銅、温度は250~300℃です。ダイオキシン類が副生するのは高温の熱分解ではなく、このオキシ塩素化工程である点も押さえます。
覚え方
- 直接塩素化=エチレン+塩素、オキシ塩素化=エチレン+塩化水素+酸素。
- オキシ塩素化の触媒は塩化銅、温度は250~300℃。
- 副生ダイオキシン類の発生源はオキシ塩素化工程。
理解度チェック
Q.
オキシ塩素化でエチレンに反応させるのは何と何?
塩化水素と酸素(空気)です。触媒には塩化銅を用います。
Q.
若干量のダイオキシン類が副生するのはどの工程?
オキシ塩素化工程です。副反応の結果として微量に生じます。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和6年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月