令和5年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問5を解説|逆電離現象
令和5年度 ダイオキシン類特論 問5は、電気集じんにおける逆電離現象とその対策に関する問題です。示された記述のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
逆電離は、電極にたまったダスト層が電気を通しにくい(見掛け電気抵抗率が極めて高い)ときに、層の中で強い電位差が生じて絶縁破壊が起き、集じんを乱す現象です。つまり高抵抗率のダストで起こるトラブルです。引っかけの核心は原因の向きです。不完全燃焼で多量のすす(カーボン)が出る状況は、ダストの抵抗率を下げる方向なので、逆電離はむしろ起こりにくくなります。抵抗率が高いか低いかを取り違えさせるのが狙いです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 見掛け電気抵抗率が極めて高いダストで起こりやすい現象です。正しい記述です。 |
| (2) | ×(誤り) | すす(カーボン)は抵抗率を下げる方向で、逆電離はむしろ起こりにくくなります。顕著になるとする点が誤りです。 |
| (3) | ○(正しい) | ダスト層内に著しい電位降下が生じ、絶縁破壊が起こります。正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | 間欠的に荷電してコロナ電流密度を下げるのは有効な対策です。正しい記述です。 |
| (5) | ○(正しい) | 電極を移動させて付着ダストをかき取り、層を薄く保つ対策です。正しい記述です。 |
選択肢(2)のポイント(ここが誤り)
逆電離は、電極上のダスト層が電気を通しにくい(高抵抗率)ために、層内に電荷がたまって強い電位差ができ、絶縁破壊を起こすことで発生します。一方、不完全燃焼で生じるすす(カーボン)は電気をよく通す成分で、これが混ざるとダストの抵抗率は下がります。抵抗率が下がれば逆電離は起こりにくくなるため、「すすが多いと逆電離が顕著になる」という向きは誤りです。原因が高抵抗率側にあることを押さえれば取り違えを防げます。
覚え方
- 逆電離はダストの高抵抗率で起こるトラブル。
- すす(カーボン)は抵抗率を下げるので逆電離は起こりにくい。
- 対策は間欠荷電で電流密度を下げる・移動電極で層を薄く保つ。
理解度チェック
Q.
逆電離が起こりやすいのは抵抗率が高いダスト・低いダストどちら?
抵抗率が高いダストです。層内に電位差がたまって絶縁破壊を起こします。
Q.
多量のすすが発生すると逆電離はどうなる?
起こりにくくなります。すすが抵抗率を下げるためです。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和5年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月