令和4年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問13を解説|臭素系ダイオキシン類
令和4年度 ダイオキシン類特論 問13は、臭素系ダイオキシン類に関する問題です。五つの記述のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
ダイオキシン類には、塩素をもつ塩素系のほかに、臭素をもつ臭素系があり、その環境汚染も懸念されています。臭素系については、毒性の強さを表す毒性等価係数(TEF)が国際的にはまだ確立されていません。分かれ目は、TEFが未確立という状況で、世界保健機関(WHO)が実務上どう扱うよう示しているか。独自のTEFがない以上、WHOは当面の措置として、塩素系のTEFを臭素系にも適用してよいとしています。ここを「推奨していない」と読むと、実際の扱いと逆になり誤りです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 塩素系に加えて、臭素系ダイオキシン類による環境汚染も懸念されています。 |
| (2) | ○(正しい) | 臭素系ダイオキシン類の毒性等価係数(TEF)は、国際的にはまだ確立されていません。 |
| (3) | ×(誤り) | WHOは当面、塩素系のTEFを臭素系に適用してよいとしており、「推奨していない」は逆です。 |
| (4) | ○(正しい) | ダイオキシン類対策特別措置法の附則に、臭素系の調査研究等を行う旨が規定されています。 |
| (5) | ○(正しい) | 環境省は、臭素系ダイオキシン類の調査を2000(平成12)年度から毎年行っています。 |
選択肢(3)のポイント(ここが誤り)
選択肢(3)は、WHOが塩素系のTEFを臭素系に使うことを推奨していないとしていますが、これが実際の扱いと逆です。選択肢(2)のとおり臭素系ダイオキシン類の独自のTEFは国際的に確立されていないため、そのままでは毒性を数値化して評価できません。そこでWHOは、当面の措置として塩素系のTEFを臭素系にも適用してよいと示しています。つまり「推奨している(暫定適用を認めている)」のが正しく、推奨していないとするのは誤りです。TEFが未確立だからこそ代用を認める、という流れで押さえます。
覚え方
- 臭素系のTEFは国際的に未確立→WHOは塩素系TEFの暫定適用を認める。
- 対策特別措置法の附則に、臭素系の調査研究等の規定あり。
- 環境省は2000(平成12)年度から臭素系の調査を毎年実施。
理解度チェック
臭素系ダイオキシン類の独自のTEFは確立されている?
いいえ、国際的に確立されていません。そのためWHOは塩素系のTEFの暫定適用を認めています。
臭素系の調査研究等はどの法令の附則に規定されている?
ダイオキシン類対策特別措置法の附則です。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月