令和4年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問12を解説|ダイオキシン類排出抑制対策
令和4年度 ダイオキシン類特論 問12は、アルミニウム合金製造用溶解炉からのダイオキシン類排出抑制対策に関する問題です。五つの記述のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
ダイオキシン類は、排ガスが冷える途中の低温域(おおむね250~400℃)で、ダスト表面の反応(デノボ合成)により再生成しやすい物質です。だから抑制対策の柱は、この温度域に長くとどめないこと、集じん効率を高めること、不完全燃焼を防ぐことにあります。分かれ目は、バグフィルター入口の排ガス温度をどうするか。再生成を抑えるには温度を低く保つのが正解で、300℃以上に保つと、かえって再生成しやすい温度域にとどめてしまい逆効果です。温度は下げる、が対策の向きです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | NOxやSOx対応の排ガス処理設備の多くは、ダイオキシン類抑制にも有効に働きます。 |
| (2) | ○(正しい) | 黒煙や粉じんの吸引を強め、集じん効率を向上させることは有効です。 |
| (3) | ×(誤り) | 再生成を抑えるには入口温度を低く保つべきで、300℃以上に保つのは逆効果です。 |
| (4) | ○(正しい) | バグフィルターの集じん効率を高レベル(95~99%)に管理することは有効です。 |
| (5) | ○(正しい) | バーナーの不完全燃焼を防ぐことで、ダイオキシン類の生成を抑えられます。 |
選択肢(3)のポイント(ここが誤り)
選択肢(3)は、バグフィルター入口の排ガス温度を300℃以上に保つとしていますが、これが対策の向きとして誤りです。ダイオキシン類は、ダスト表面での反応(デノボ合成)により、おおむね250~400℃の低温域で再生成しやすくなります。バグフィルターにはダストが堆積するため、この温度域に長くとどまると、ろ布上でダイオキシン類が再生成してしまいます。したがって、入口温度は低く保つ(再生成しやすい温度域を避ける)のが正しい対策で、300℃以上に保つと再生成を促してしまい逆効果です。
覚え方
- ダイオキシン類は低温域(250~400℃)でデノボ再生成。
- バグフィルター入口温度は下げて、再生成域を避ける。
- 集じん効率アップ・不完全燃焼防止も抑制対策の柱。
理解度チェック
ダイオキシン類の再生成を抑えるには、バグフィルター入口温度をどうする?
低く保ちます。250~400℃の再生成しやすい温度域を避けるためです。
ダスト表面でダイオキシン類が再生成する反応を何という?
デノボ合成です。低温域でダスト上の炭素などから生成します。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月