令和4年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問6を解説|吸着と吸着処理
令和4年度 ダイオキシン類特論 問6は、吸着及び吸着処理の基礎に関する問題です。五つの記述のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
吸着は、気体分子が固体表面に捕らえられる現象で、物理吸着はファンデルワールス力や水素結合など比較的弱い力で起こります。ここで押さえる要は、吸着は熱を出す発熱反応だという点です。発熱反応なので、温度を下げるほど吸着量が増えて有利になります。分かれ目は、この「低温が有利」という結論の理由づけ。理由を「吸熱反応だから」とすると、発熱反応である事実と食い違い、記述として誤りになります。低温有利という向き自体は正しいので、原因の言い換えに引っかからないよう注意します。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 物理吸着の駆動力は、ファンデルワールス力や水素結合など比較的弱い力です。 |
| (2) | ×(誤り) | 吸着は発熱反応です。低温が有利という結論は正しいものの、理由を吸熱反応とした点が誤りです。 |
| (3) | ○(正しい) | 活性アルミナの比表面積は通常100~200 m²/g で、有機化合物や極性分子の吸着に適します。 |
| (4) | ○(正しい) | 吸着層出口の吸着質濃度の時間変化が破過曲線で、一般にS字形になります。 |
| (5) | ○(正しい) | 吸着塔は触媒分解塔より小さい空間速度(SV)で運転されます。 |
選択肢(2)のポイント(ここが誤り)
選択肢(2)は、吸着を吸熱反応としていますが、これが誤りです。吸着は気体分子が固体表面に捕らえられて安定化するときに熱を放出する発熱反応です。発熱反応は温度を下げるほど反応が進む向きに偏るため、吸着量は低温ほど多くなり有利になります。つまり「低温が有利」という結論は正しいのですが、その理由は「発熱反応だから」であって、「吸熱反応だから」とするのは事実と逆です。結論は合っていても理由が逆という引っかけに注意します。
覚え方
- 吸着は発熱反応→低温ほど有利。理由と結論をセットで覚える。
- 物理吸着はファンデルワールス力・水素結合の弱い力。
- 破過曲線はS字。吸着塔は触媒分解塔より小さいSVで運転。
理解度チェック
Q.
吸着が低温で有利になるのはなぜ?
吸着が発熱反応だからです。温度を下げるほど吸着量が増えます。
Q.
吸着層出口の吸着質濃度の時間変化を何という?
破過曲線です。一般にS字形の曲線になります。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月