令和4年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問7を解説|活性炭吸着塔と発火
令和4年度 ダイオキシン類特論 問7は、活性炭吸着塔の発火に関する下線部問題です。文中の下線を付した箇所のうち、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
活性炭吸着塔では、排ガス中の有機物を吸着するうちに活性炭が発火しやすくなる点が安全管理の要点です。分かれ目は、排ガス吸着運転を経た活性炭の発火点が上がるのか下がるのかという向き。新品の活性炭は発火点が高めですが、運転で有機物を吸着し金属分などの触媒作用も加わると、むしろ発火点が下がって発火しやすくなります。排ガスの流速が小さい部分では局所的に温度が上がるホットスポットが生じ、運転停止時には蓄熱による発火にも注意が必要です。発火リスクの説明の中で、発火点が「上昇する」とする向きが実際と逆になっています。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 下線部 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 新しく調製された活性炭の発火点は高めの水準にあります。 |
| (2) | ×(誤り) | 排ガス吸着運転を経た活性炭は、発火点が上昇するのではなく低下し、発火しやすくなります。 |
| (3) | ○(正しい) | 排ガスの流速が小さい領域が部分的に生じると、ホットスポットが生成します。 |
| (4) | ○(正しい) | ホットスポットが発火に至ることもあり、局所的な温度上昇に注意が必要です。 |
| (5) | ○(正しい) | 運転停止時などには、蓄熱による発火に留意する必要があります。 |
選択肢(2)のポイント(ここが誤り)
誤りは、排ガス吸着運転を経た活性炭の発火点が上昇するとした点です。実際には、活性炭は排ガス中の有機物を吸着し、金属分による触媒作用なども加わることで酸化されやすくなり、発火点はむしろ低下します。発火点が下がるからこそ、ホットスポットの生成や運転停止時の蓄熱で発火しやすくなるという後段の注意につながります。もし発火点が上がるのであれば発火の危険は小さくなるはずで、文全体の趣旨とも合いません。使用済み活性炭は発火点が下がる、と押さえます。
覚え方
- 使用後の活性炭は発火点が低下→発火しやすい。
- 流速の小さい部分でホットスポット、停止時は蓄熱で発火に注意。
- 「使うほど危険が増す」向きで文脈を確認する。
理解度チェック
排ガス吸着運転を経た活性炭の発火点はどうなる?
低下します。有機物の吸着や触媒作用で酸化されやすくなり、発火しやすくなります。
排ガスの流速が小さい部分で起こりやすい発火の引き金は?
局所的に温度が上がるホットスポットです。運転停止時は蓄熱にも注意します。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月