令和4年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問5を解説|ダイオキシン類の触媒処理
令和4年度 ダイオキシン類特論 問5は、ダイオキシン類の触媒処理に関する問題です。五つの記述のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
触媒処理は、担体に活性成分を担持した触媒を使い、排ガス中のダイオキシン類を酸化して分解する方法です。担体は活性成分を細かく分散させて表面に多く露出させる役割をもち、反応性は触媒の種類で大きく変わります。分かれ目は、分解でできる生成物の種類。触媒による酸化分解では、有機分子の炭素は酸化されて二酸化炭素になり、水と塩化水素が生じます。ここを「メタンに分解される」とすると、酸化ではなく還元の生成物になってしまい誤りです。触媒処理は酸化分解だという軸で読むと引っかけを外せます。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 担持触媒は、反応を担う活性成分とそれを保持する担体からなります。 |
| (2) | ○(正しい) | 担体は活性成分の分散性を高め、表面に露出する活性成分の割合を増やします。 |
| (3) | ○(正しい) | ダイオキシン類と酸素の反応性は、触媒の種類によって大きく異なります。 |
| (4) | ○(正しい) | 飛灰(フライアッシュ)に含まれるダイオキシン類を触媒で分解するのは困難です。 |
| (5) | ×(誤り) | 酸化分解の主な生成物は二酸化炭素・水・塩化水素で、メタンではありません。 |
選択肢(5)のポイント(ここが誤り)
選択肢(5)は、ダイオキシン類が主にメタン・水・塩化水素に分解されるとしていますが、これが誤りです。触媒処理はダイオキシン類を酸素と反応させる酸化分解なので、有機分子中の炭素は酸化されて二酸化炭素になります。あわせて水と、分子中の塩素に由来する塩化水素が生じます。メタンは炭素が酸化されずに残った還元的な生成物で、酸化分解の主生成物として挙げるのは誤りです。生成物を二酸化炭素・水・塩化水素と押さえます。
覚え方
- 触媒処理は酸化分解→二酸化炭素・水・塩化水素。メタンではない。
- 担体の役目は活性成分を分散させ、表面露出を増やすこと。
- 反応性は触媒の種類で大きく変わる。飛灰中の分解は困難。
理解度チェック
Q.
触媒処理でダイオキシン類が分解されると、主に何が生じる?
二酸化炭素・水・塩化水素です。酸化分解なので炭素は二酸化炭素になります。
Q.
担体は触媒でどんな役割をもつ?
活性成分の分散性を高め、表面に露出する割合を増やす役割です。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月