令和3年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問25を解説|測定の精度管理
令和3年度 ダイオキシン類特論 問25は、ダイオキシン類測定における精度管理に関する問題です。四つの正しい記述と一つの誤った記述のうち、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
精度管理では、標準物質の回収率が一定範囲に収まること、試料ごとに検出下限や定量下限を求めること、ピークが出なかった成分の検出下限をどう扱うか、などが決められています。回収率の範囲や、試料ごとの下限の求め方、未検出成分の扱いはいずれも妥当に述べられています。核心は、装置の検出下限として塩素化数ごとに定める数値です。四塩素化物から八塩素化物、コプラナーPCBといった区分ごとに規定値が決まっていますが、その一部がJISの規定値と食い違っている点が誤りです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | サンプリングスパイク用標準物質の回収率を70~130%の範囲とする、という規定は正しいです。 |
| (2) | ○(正しい) | クリーンアップスパイク用標準物質の回収率を50~120%の範囲とする、という規定は正しいです。 |
| (3) | ×(誤り) | 塩素化数ごとに定める装置の検出下限の数値。並べられた値の一部がJISの規定値と一致しません。 |
| (4) | ○(正しい) | 試料ごとに検出下限・定量下限を求める、という考え方は正しいです。 |
| (5) | ○(正しい) | ピークが検出されなかった成分は検出下限を推定し、その濃度が検出下限以下となる、という扱いは正しいです。 |
選択肢(3)のポイント(ここが誤り)
装置の検出下限は、塩素化数(四塩素化物・五塩素化物・六塩素化物・七塩素化物・八塩素化物)やコプラナーPCBといった区分ごとに、規定値以下になるよう調整します。(3)は、この区分ごとの検出下限の数値の一部が、JISが定める規定値と食い違っている点が誤りです。該当する数値をJISの規定値に直すと正しい記述になります。回収率の範囲(サンプリング70~130%/クリーンアップ50~120%)と混同しないように整理しておきます。
覚え方
- 装置の検出下限は塩素化数の区分ごとに規定値以下へ調整。
- 回収率=サンプリング70~130%/クリーンアップ50~120%。
- 検出下限・定量下限は試料ごとに求める。数値の丸暗記は区分別に。
理解度チェック
サンプリングスパイク用とクリーンアップスパイク用の回収率の範囲は?
サンプリング用は70~130%、クリーンアップ用は50~120%です。
装置の検出下限は、どの単位で規定値が決まっている?
塩素化数の区分ごと(四・五塩素化物、六・七塩素化物、八塩素化物、コプラナーPCB)に規定値以下へ調整します。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和3年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月