令和3年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問10を解説|塩化揮発法による亜鉛回収
令和3年度 ダイオキシン類特論 問10は、塩化揮発法による亜鉛回収プロセスに関する下線部問題です。下線を付した箇所のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
この工程は、電気炉ダストから亜鉛を取り出す一連の流れです。ロータリーキルンで不純物を揮発除去して焼成鉱を得て、粉コークスと混合して焼結し、得られた焼結鉱を蒸留炉(立形抵抗電気炉)に装入して亜鉛を還元揮発させ、揮発した亜鉛を酸化して酸化亜鉛として回収します。還元揮発を担うのは炭素(コークス)による還元です。分かれ目は、装入する副原料や条件の記述で、公式解答では下線部(4)がこの正しい流れから変えられた箇所とされています。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説(下線部の内容) |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | キルンで不純物を揮発除去し焼成鉱を得る点は正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | 粉コークスと混合し焼結する点は正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | 蒸留炉(立形抵抗電気炉)を用いる点は正しい記述です。 |
| (4) | ×(誤り) | 蒸留炉に装入する副原料・条件の記述が、正しい内容から変えられた箇所です。 |
| (5) | ○(正しい) | 還元揮発した亜鉛を酸化して酸化亜鉛とする点は正しい記述です。 |
選択肢(4)のポイント(ここが誤り)
公式解答では、下線部(4)の蒸留炉に装入する副原料・条件に関する記述が誤りとされています。この工程で亜鉛を蒸留炉から取り出す駆動力は、炭素(コークス)による還元揮発です。焼結鉱中の亜鉛化合物が高温で還元されて金属亜鉛の蒸気となり、これを炉外で酸化して酸化亜鉛として回収します。下線部(4)は、この還元揮発の段階で加える物質や条件が正しい内容から変えられた箇所で、亜鉛の還元揮発を担うのが炭素である、という流れを押さえれば取り違えを避けられます。
覚え方
- 亜鉛回収の流れ=不純物を揮発除去→コークスと焼結→還元揮発→酸化して酸化亜鉛。
- 還元揮発の駆動力は炭素(コークス)による還元。
- 揮発した亜鉛蒸気を炉外で酸化して酸化亜鉛(ZnO)にする。
理解度チェック
Q.
蒸留炉で亜鉛を還元揮発させる駆動力となるのは?
炭素(コークス)による還元です。金属亜鉛の蒸気が発生します。
Q.
還元揮発した亜鉛は、最終的に何として回収する?
酸化亜鉛(ZnO)です。亜鉛蒸気を酸化して得ます。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和3年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月