令和3年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問8を解説|鉄鉱石焼結工程の排ガス処理
令和3年度 ダイオキシン類特論 問8は、鉄鉱石焼結工程の排ガス処理とダイオキシン類の挙動に関する問題です。記述のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
鉄鉱石の焼結では、焼結が進んで温度が下がる焼成後半にダイオキシン類の生成が増えるため、排ガス中の濃度は後半にピークを示します。引っかけの核心はこの時間経過の向きで、「前半にピーク」とすると逆になります。配合原料の塩素濃度と生成量に相関があること、一次集じんに乾式電気集じん機を用いること、焼結鉱成品にはほとんど残留しないこと、PCDDsよりPCDFsが高いことは、いずれも基本どおりの記述です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(1)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | 濃度がピークになるのは焼成後半で、「前半にピーク」は時間の向きが逆です。 |
| (2) | ○(正しい) | 配合原料の塩素濃度と生成量には比較的強い相関が報告されています。 |
| (3) | ○(正しい) | 一次集じんには通常、乾式電気集じん機が用いられます。 |
| (4) | ○(正しい) | 焼結鉱の成品にはダイオキシン類がほとんど残留しません。 |
| (5) | ○(正しい) | 排ガス中の濃度はPCDDsよりPCDFsのほうが高い傾向です。 |
選択肢(1)のポイント(ここが誤り)
選択肢(1)は、排ガス中のダイオキシン類濃度が「焼成前半にピークを示す」とした点が誤りです。焼結が進んで温度が下がる焼成後半で、ダイオキシン類の生成・放出が増えるため、濃度は後半にピークを示してから低下していきます。時間経過の向きが逆になっているのがこの選択肢のポイントです。塩素濃度と生成量の相関、PCDDsよりPCDFsが高いという傾向は、いずれもこの工程で知られる基本の性質です。
覚え方
- 鉄鉱石焼結のダイオキシン類濃度は焼成後半にピーク(温度が下がる領域)。
- 原料の塩素濃度が高いほど生成量が増える相関。
- 排ガス中はPCDDsよりPCDFsが高い傾向。一次集じんは乾式電気集じん機。
理解度チェック
Q.
鉄鉱石焼結で、排ガス中のダイオキシン類濃度がピークになるのは焼成のいつ?
後半です。温度が下がる領域で生成が増えます。
Q.
焼結排ガス中で高いのは、PCDDsとPCDFsのどちら?
PCDFsです。PCDDsより高い傾向があります。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和3年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月