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令和3年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問7を解説|吸着の性質

令和3年度 ダイオキシン類特論 問7は、吸着の性質に関する問題です。記述のうち誤っているものを選びます。

この問題のポイント

吸着は、気体や溶質の分子が吸着剤の表面にくっつく現象で、多くの場合発熱過程です。発熱過程では、温度を下げるほど平衡吸着量が増えるので、吸着処理そのものは低温のほうが有利になります(逆に脱着・再生には高温が有利)。引っかけの核心はここで、「発熱過程だから高温が有利」とつなぐと向きが逆になります。物理吸着は結合が弱く脱離しやすいこと、活性炭表面は疎水性でダイオキシン類が物理吸着しやすいこと、比表面積が大きいほど平衡吸着量が多いこと、破過曲線がS字形になることは、いずれも基本どおりです。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(2)(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)○(正しい)物理吸着は化学吸着より結合が弱く、比較的容易に脱離します。
(2)×(誤り)発熱過程なので有利なのは低温側で、「高温のほうが有利」は逆です。
(3)○(正しい)活性炭表面は疎水性で、疎水性のダイオキシン類は物理吸着しやすいです。
(4)○(正しい)比表面積が大きいほど吸着できる場所が増え、平衡吸着量は多くなります。
(5)○(正しい)吸着帯の移動を反映して、破過曲線は一般にS字形になります。

選択肢(2)のポイント(ここが誤り)

選択肢(2)は、吸着が発熱過程であることから「高温のほうが有利」と結論づけている点が誤りです。発熱過程では、温度を下げるほど平衡吸着量が増えるため、吸着処理は低温のほうが有利です。温度を上げると平衡は脱着の方向に進み、吸着量はむしろ減ります。この性質は、使い切った吸着剤を高温で加熱して再生(脱着)する操作の裏返しでもあります。「発熱→高温有利」は向きを逆にした典型的なひっかけです。

覚え方

  • 吸着は発熱過程=低温ほど吸着有利、高温は脱着(再生)有利。
  • 物理吸着は弱く脱離しやすい、化学吸着は強く脱離しにくい。
  • 比表面積が大きいほど平衡吸着量が多い。破過曲線はS字形。

理解度チェック

Q.

吸着が発熱過程のとき、吸着に有利なのは高温・低温のどちら?

低温です。高温にすると脱着の方向に進みます。

Q.

物理吸着と化学吸着で、脱離しやすいのはどちら?

物理吸着です。結合が弱く、比較的容易に脱離します。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「令和3年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF