令和3年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問2を解説|バグフィルター
令和3年度 ダイオキシン類特論 問2は、バグフィルター(ろ過集じん)に関する問題です。記述のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
バグフィルターは、ろ布の表面に堆積したダスト層でろ過し、たまったダストを払い落としながら連続運転する集じん装置です。堆積ダスト層は空隙の多い層で、見掛けろ過速度(ろ布面積あたりの通過風速)が小さいほど分離は確実になり、堆積が進むほど圧力損失は増えます。引っかけの核心は、ろ布素材の空隙率の大小。繊維がランダムに絡む不織布のほうが空隙率は大きく、経糸と緯糸で規則的に織る織布のほうが小さくなります。この大小を逆にした記述が誤りです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | ダストの捕集と払い落としを繰り返す間欠払い落とし運転が基本で、正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | 堆積ダスト層は空隙率が高く多孔質で、これ自体がろ材として働きます。 |
| (3) | ○(正しい) | ダストの堆積が進むほど通気抵抗が増し、圧力損失は増加します。 |
| (4) | ○(正しい) | 見掛けろ過速度が小さいほど、粒子の突き抜けが減り分離は確実になります。 |
| (5) | ×(誤り) | 空隙率は不織布のほうが織布より大きく、大小が逆です。 |
選択肢(5)のポイント(ここが誤り)
選択肢(5)は、ろ布の空隙率を「織布のほうが不織布より大きい」としている点が誤りです。不織布は短繊維がランダムに絡み合った構造で、繊維間にすき間が多く空隙率が大きいのが特徴です。一方、織布は経糸と緯糸を規則的に織り込むため密で、空隙率は相対的に小さくなります。したがって空隙率は不織布>織布が正しく、選択肢(5)は大小を逆に述べています。空隙率が大きい不織布は深層ろ過が働きやすく、織布は表面ろ過が中心になります。
覚え方
- バグフィルターは堆積ダスト層でろ過し、払い落として連続運転。
- 空隙率は不織布>織布(ランダムに絡む不織布のほうがすき間が多い)。
- 圧力損失は堆積量とともに増加、見掛けろ過速度は小さいほど分離が確実。
理解度チェック
Q.
ろ布の空隙率は、織布と不織布のどちらが大きい?
不織布です。繊維がランダムに絡み、すき間が多いためです。
Q.
見掛けろ過速度を小さくすると、ダスト分離はどうなる?
より確実になります。粒子の突き抜けが減るためです。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和3年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月