令和2年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問23を解説|GC/MSのMS部
令和2年度 ダイオキシン類特論 問23は、ダイオキシン類測定分析に使うGC/MSのMS部(質量分析部)に関する問題です。5つの記述のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
ダイオキシン類は高分解能の質量分析(分解能10000以上)で、ロックマスを基準にしたSIM法で測ります。分かれ目は、各塩素化物についてモニターする選択イオンの数です。定量に使うイオンだけでなく、妨害の有無を確かめる確認イオンも必要なので、選択イオンは二つ設定します。一つだけでは確認ができず、誤りになります。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 分解能は10000以上とします。 |
| (2) | ○(正しい) | 質量校正用標準物質を用いたロックマス方式のSIM法で検出します。 |
| (3) | ×(誤り) | 塩素化物ごとの選択イオンは二つ(定量・確認)で、一つとするのが誤りです。 |
| (4) | ○(正しい) | データサンプリング周期は、ピークを構成する測定点が7点以上になるようにします。 |
| (5) | ○(正しい) | 時間分割のグルーピング測定では、グループごとに適切な内標準物質のピークが出るよう条件設定します。 |
選択肢(3)のポイント(ここが誤り)
SIM法では、各塩素化物について二つの選択イオン(m/z)をモニターします。片方を定量に使い、もう片方を確認イオンとして、両者の強度比が理論値どおりかで妨害の有無を判定するためです。選択イオンを一つしか設定しないと、この確認ができません。ロックマス用のイオンを併せて設定する点は正しいものの、試料側の選択イオンは二つ、というところが引っかけです。分解能10000以上や測定点7点以上の数値は本筋どおりです。
覚え方
- 高分解能MS:分解能10000以上、ロックマス方式のSIM。
- 各塩素化物は選択イオンを二つ(定量+確認)モニター。
- データは1ピークにつき測定点7点以上。
理解度チェック
Q.
SIM法で、各塩素化物についてモニターする選択イオンの数は?
二つです。定量イオンと確認イオンの強度比で妨害の有無を確かめます。
Q.
ダイオキシン類測定でのMSの分解能はどのくらい?
10000以上です。高分解能でロックマス方式のSIMを用います。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月