令和2年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問9を解説|鉄鉱石焼結炉の排ガス処理(下線部)
令和2年度 ダイオキシン類特論 問9は、わが国の鉄鉱石焼結炉の排ガス処理に関する下線部問題です。下線を付した箇所のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
鉄鉱石の焼結は、原料の表層に点火し、燃焼帯が上から下へ進んでいく過程です。ダイオキシン類は工程の進み具合で濃度が変わり、燃焼帯が下層まで進んだ焼成の後半で排ガス中の濃度がピークになります。分かれ目はこのピークの時期で、「焼成前半にピークを示す」と読ませる箇所が誤りです。排ガス量、一次集じんの方式(乾式電気集じん装置)、装置内のガス温度や酸素濃度といった他の下線部は、実態どおりの記述になっています。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 下線部 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 有効焼成面積500m²程度の焼結炉からの排ガス量に関する記述は正しい内容です。 |
| (2) | ×(誤り) | ダイオキシン類濃度は焼成の後半にピークを示します。「前半」とする点が誤りです。 |
| (3) | ○(正しい) | 一次集じんが通常、乾式電気集じん装置で行われるのは正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | 集じん装置内のガス温度に関する記述は正しい内容です。 |
| (5) | ○(正しい) | 集じん装置内の酸素濃度に関する記述は正しい内容です。 |
下線部(2)のポイント(ここが誤り)
鉄鉱石の焼結では、原料層の表面に点火し、燃焼帯が上から下へと進んでいきます。ダイオキシン類は工程の途中で生成し、燃焼帯が下層まで達した焼成の後半で排ガス中の濃度がピークになります。下線部(2)は「焼成前半にピークを示す」としており、ピークの時期を前半と後半で取り違えた点が誤りです。他の下線部(排ガス量、一次集じんが乾式電気集じん装置であること、装置内のガス温度、酸素濃度)は実態に合っています。ピークが後半に来ることを押さえておくのがこの問題の要点です。
覚え方
- 焼結炉のダイオキシン類濃度は焼成の後半にピーク。
- 燃焼帯は上から下へ進む(表層点火→下層へ)。
- 一次集じんは乾式電気集じん装置が一般的。
理解度チェック
Q.
鉄鉱石焼結炉の排ガス中ダイオキシン類濃度は、焼成のいつピークになる?
焼成の後半です。燃焼帯が下層まで進んだ段階で濃度が高くなります。
Q.
焼結炉の一次集じんに、通常用いられる装置は?
乾式電気集じん装置です。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月