令和2年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問8を解説|活性炭の性質
令和2年度 ダイオキシン類特論 問8は、活性炭の構造や細孔に関する問題です。記述のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
活性炭は炭素の微結晶が積み重なった多孔質で、細孔は大きさによってミクロ孔・メソ孔・マクロ孔に分けられます。吸着に効くのは主に細かいミクロ孔で、吸着容量はミクロ孔の量と分布で大きく決まります。引っかけの核心は原料による細孔のかたよりで、ヤシ殻を原料とする活性炭はミクロ孔がよく発達し、細孔径分布がミクロ孔に集中するのが特徴です。これを「メソ孔に集中」と読ませる肢が誤りです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 炭素の微結晶に多環芳香族分子が積層し、酸素や水素を含む官能基から成るのは正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | 直径50nm以上の細孔をマクロ孔に分類するのは正しい記述です。 |
| (3) | ×(誤り) | ヤシ殻系の活性炭はミクロ孔に細孔径分布が集中します。「メソ孔に集中」とする点が誤りです。 |
| (4) | ○(正しい) | 吸着容量がミクロ孔の量と分布に支配されるのは正しい記述です。 |
| (5) | ○(正しい) | 排ガス吸着運転を経た活性炭は発火点が低下しやすいのは正しい記述です。 |
選択肢(3)のポイント(ここが誤り)
活性炭の細孔は大きさで分類され、直径のごく小さいミクロ孔、中くらいのメソ孔、直径50nm以上のマクロ孔があります。吸着に効くのは主にミクロ孔で、吸着容量はミクロ孔の量と分布で決まります。ヤシ殻を原料にした活性炭はミクロ孔がよく発達し、細孔径分布がミクロ孔に集中するのが特徴です。そのため吸着容量が高くなります。選択肢(3)は「メソ孔に細孔径分布が集中している」としており、集中する細孔の種類をミクロ孔とメソ孔で取り違えた点が誤りです。ヤシ殻系=ミクロ孔中心、と結び付けて覚えると迷いません。
覚え方
- 細孔はミクロ孔・メソ孔・マクロ孔(50nm以上)の3つ。
- ヤシ殻系の活性炭はミクロ孔が発達(メソ孔ではない)。
- 吸着容量を左右するのは主にミクロ孔の量と分布。
理解度チェック
Q.
ヤシ殻系の活性炭は、どの細孔に分布が集中する?
ミクロ孔です。ミクロ孔がよく発達し、吸着容量が高くなります。
Q.
直径50nm以上の細孔は何に分類される?
マクロ孔です。ミクロ孔・メソ孔より大きい細孔です。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月