令和2年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問4を解説|バグフィルターの捕集機構
令和2年度 ダイオキシン類特論 問4は、バグフィルターのダストの捕集機構に関する問題です。記述のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
バグフィルターは、ダストの捕集と払い落としを繰り返しながら運転します。ろ布に付いたダストが少ないうちは繊維そのものが慣性・遮り・拡散・重力で粒子を捕らえ、表面にダスト層ができると、その層が粒子径によらずほぼ完全にこし取るようになります。引っかけの核心は、払い落とし後にろ布へ残るダストの量です。この残留分は払い落としを繰り返すと一定量に落ち着き、増え続けるわけではありません。「回数とともに増加し続ける」と読ませる肢が誤りです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 捕集と払い落としを繰り返しながら運転するのは正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | 捕集粒子量が少ない段階では、慣性・遮り・拡散・重力などで繊維内に捕集されるのは正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | 表面がダストで埋まると粒子径によらずほぼ完全に捕集され、ダスト層が形成されるのは正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | ダスト層で圧力損失が増えるので、ときどき払い落とすのは正しい記述です。 |
| (5) | ×(誤り) | 払い落とし後の残留量は一定に落ち着きます。「回数とともに増加」し続けるとする点が誤りです。 |
選択肢(5)のポイント(ここが誤り)
バグフィルターは払い落としをしても、ろ布にはある程度のダストが残ります。この残留分は、払い落としを繰り返すほど増え続けるのではなく、ほぼ一定量に落ち着きます。ろ布に強固に残って次の捕集の土台になるのは一次付着層と呼ばれる層で、この層があることで粒子径によらずよく捕らえられ、ろ過性能が保たれます。選択肢(5)は、残留ダストが「払い落とし回数とともに増加し,最終的にダストが強固に付着した二次付着層が形成される」としています。増え続けるという向きと、強固に残る層の呼び方の両方が実態と食い違っており、正しくは残留量は一定値に落ち着きます。
覚え方
- 払い落とし後の残留ダストは一定量に落ち着く(増え続けない)。
- 捕集初期は繊維が慣性・遮り・拡散・重力で捕らえる。
- ダスト層ができると粒子径によらずほぼ完全にこし取る(表面ろ過)。
理解度チェック
Q.
払い落とし後にろ布へ残るダストの量は、回数とともにどうなる?
ほぼ一定量に落ち着きます。増え続けるわけではありません。
Q.
ダストが少ない段階では、どんな機構で粒子を捕らえる?
慣性・遮り・拡散・重力などにより、繊維内に捕集されます。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月