令和元年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問4を解説|逆電離現象
令和元年度 ダイオキシン類特論 問4は、電気集じんにおける逆電離現象に関する穴埋め問題です。ア~ウに入る語句の正しい組合せを選びます。
この問題のポイント
逆電離は、集じん電極に付着したダスト層の電気抵抗率が極めて高いときに起こるトラブルです。抵抗の高い層に電流を無理に流そうとすると、その層に大きな電位の降下(電圧降下)が生じ、やがて層の内部で絶縁破壊が起こります。絶縁破壊した点からは、通常の集じんとは逆向きの電荷、すなわち正のイオンが集じん空間へ放出され、帯電させたはずのダストの電荷を打ち消してしまいます。分かれ目は、「電位の変化の向き(降下)」「層内で起こる現象(絶縁破壊)」「放出されるイオンの極性(正)」の3点を取り違えないことです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)
各選択肢の正誤
| 空欄 | 入る語句 | 読み解き |
|---|---|---|
| ア | 降下 | 抵抗率の高いダスト層に電流が流れると、その層で著しい電位の降下(電圧降下)が生じます。 |
| イ | 絶縁破壊 | 層内の電界が耐えられる限界を超え、ダスト層の内部で絶縁破壊が起こります。 |
| ウ | 正 | 絶縁破壊した点から正イオンが集じん空間へ放出され、ダストの電荷を中和したり正に帯電させたりします。 |
ア=降下、イ=絶縁破壊、ウ=正 となる組合せは選択肢(4)です。
ここが分かれ目
まずアで迷うのは「降下」と「上昇」です。抵抗率の高いダスト層に電流を通すと、オームの関係からその層に大きな電位の降下(電圧降下)が生じます。この電圧降下が層の耐電圧を超えると、イの絶縁破壊が層内で発生します。最大の引っかけはウの極性で、逆電離では通常の集じんとは逆向きの正イオンが集じん空間に放出されます。この正イオンが、放電極側で負に帯電させたダストの電荷を打ち消し、あるいはダストを正に帯電させてしまうため、集じん性能が落ちます。「電界放出」や「負」を選ぶと逆電離の向きを取り違えることになります。
覚え方
- 逆電離は高抵抗ダスト層→電位降下→絶縁破壊→正イオン放出の連鎖。
- 放出されるのは「正」イオン。通常の集じんと逆向き。
- 高抵抗ダスト対策は調湿・ろ材工夫などで抵抗率を下げること。
理解度チェック
逆電離で集じん空間へ放出されるイオンの極性は?
正です。この正イオンがダストの電荷を打ち消し、集じん性能を下げます。
逆電離のきっかけとなるダスト層の性質は?
電気抵抗率が極めて高いことです。層内に大きな電位降下が生じ、絶縁破壊に至ります。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月