令和元年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問2を解説|バグフィルター
令和元年度 ダイオキシン類特論 問2は、バグフィルター(ろ過式集じん装置)に関する問題です。見掛けろ過速度や払い落とし方式の特徴のうち、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
バグフィルターは、ろ布にダストを堆積させて捕集し、たまったダストを払い落として再生する装置です。払い落としには、集じん室を止めて密閉状態で払い落とす間欠式と、ガスを流したまま各ろ布を順番に払い落とす連続式があります。分かれ目は「圧力損失が変動しやすいのはどちらか」です。連続式は付着ダスト量が全体としてほぼ一定に保たれるため圧力損失が安定するのに対し、間欠式はダストがたまってから一気に落とすため圧力損失が上下します。この関係を取り違えないことが要点です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 見掛けろ過速度がダスト性状やフィルター形状で変わり、おおむね0.2〜6 m/minの範囲で使われる点は妥当です。 |
| (2) | ○(正しい) | 空隙率の小さい織布ではろ過速度を小さく、空隙率の大きい不織布では大きくとる関係として正しいです。 |
| (3) | ○(正しい) | 集じん室を密閉して払い落とす間欠式は、清浄ガス側へのダスト逸出が起きにくく、高い集じん率が期待できます。 |
| (4) | ×(誤り) | 連続式は圧力損失が安定します。「圧力損失が変動しやすい」とするのは誤りで、変動しやすいのは間欠式です。 |
| (5) | ○(正しい) | 高電気抵抗ダスト対策として金属繊維の織り込み・黒鉛処理・調湿などを行う点は正しいです。 |
選択肢(4)のポイント(ここが誤り)
連続式のダスト払い落としは、集じん室のガス流れを止めずに各ろ布を順番に払い落とす方式です。この場合、装置全体で見ればろ布に付着したダスト量は常にほぼ一定に保たれるため、圧力損失は安定します。したがって、連続式を圧力損失が変動しやすいと説明した部分が誤りです。反対に、間欠式はダストがある程度たまってから一括して払い落とすため、たまるにつれて圧力損失が上がり、払い落とし直後に下がる、というように圧力損失が上下しやすいのは間欠式のほうです。連続式と間欠式で圧力損失の変動の向きが逆になる点を取り違えないようにします。
覚え方
- 圧力損失が安定=連続式/変動=間欠式。
- 間欠式は密閉して払い落とすためダスト逸出が少なく集じん率が高い。
- 見掛けろ過速度は織布で小さく、不織布で大きくとる。
理解度チェック
圧力損失が変動しやすいのは連続式・間欠式のどちら?
間欠式です。ダストがたまってから一括で払い落とすため、圧力損失が上下します。連続式は安定します。
見掛けろ過速度は、空隙率の小さい織布と大きい不織布ではどう設定する?
織布では小さく、不織布では大きくとります。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月