1. HOME
  2. 過去問解説
  3. 大規模大気特論
  4. 令和4年
  5. > 問2 べき乗則による風速の計算

令和4年度 公害防止管理者 大規模大気特論 問2を解説|べき乗則による風速の計算

令和4年度 大規模大気特論 問2は、風速の鉛直分布を表すべき乗則を用いた計算問題です。地表付近の風速から、上空の風速を求めます。

この問題のポイント

べき乗則では、ある高度z₁の風速が分かっていれば、別の高度zの風速は「高度比 z/z₁ をべき数pで累乗した値」を掛けて求めます。pは大気の熱的安定度と地表の状況(都市か郊外か)で変わり、値が大きいほど地表付近と上空の風速差が大きくなります。本問は本曇の日中=中立、東京の市街地=都市なので、都市の中立のpを選ぶことが分かれ目です。ここを郊外の値や別の安定度の値と取り違えると、桁ではなく倍率がずれて答が変わります。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(4)

計算の手順

  1. 条件を整理する。z₁=10 m、u(z₁)=2 m/s、求めたい高度z=100 m。
  2. べき数pを選ぶ。本曇の日中は中立、東京の市街地は都市なので、表から p=0.25。
  3. 高度比を出す。z/z₁=100÷10=10。
  4. べき乗を計算する。100.25=1.8(問題で与えられた値)。
  5. 掛け合わせる。u(100)=u(10)×1.8=2×1.8=3.6 m/s

したがって高度100 mの風速はおよそ3.6 m/sで、正解は選択肢(4)です。

ここが分かれ目

まちがえやすいのはpの選び方です。「郊外」の中立 p=0.15 を使うと 100.15=1.4 で 2×1.4=2.8(選択肢(2))に、都市でも安定度を「弱不安定」と読んで p=0.20 を使うと 100.20=1.6 で 3.2(選択肢(3))になってしまいます。本曇の日中=中立、市街地=都市の組合せで p=0.25 を選べるかどうかが決め手です。pが大きいほど上空の風速は大きく出る点も押さえておきます。

覚え方

  • べき乗則=上空の風速=基準風速×(高度比)ᵖ
  • 本曇の日中は中立、市街地は都市→都市の中立 p=0.25
  • pが大きいほど地表と上空の風速差が大きい。

理解度チェック

Q.

べき乗則で上空の風速はどう求める?

基準高度の風速に、高度比をべき数pで累乗した値を掛けます。本問は 2×100.25=2×1.8=3.6 m/s

Q.

べき数pが大きいと風速の鉛直分布はどうなる?

地表付近と上空の風速差が大きくなります。安定な大気や粗い地表(都市)ほどpは大きくなります。

この問題に関連する用語解説

令和4年 大規模大気特論 過去問解説 一覧へ

出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 大規模大気特論 問題・正解」(公式PDF