令和6年度 公害防止管理者 大気・水質概論 問10を解説|慢性中毒の症状から有害物質を特定
令和6年度 大気・水質概論 問10は、示された特徴に該当する有害物質を選ぶ問題です。吸収・分布や慢性中毒の症状から、どの物質かを特定します。
この問題のポイント
この問題は、物質ごとに違う中毒症状の「目印」を手がかりに特定します。分かれ目は、色素沈着・過角化症といった皮膚症状と、台湾の烏脚病・バングラデシュやインドの地下水汚染という地理的な特徴です。これらはいずれもひ素の慢性中毒に特徴的で、この組合せに気づけばひ素と判断できます。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | カドミウムはイタイイタイ病(骨や腎臓の障害)が特徴で、記述の症状には当てはまりません。 |
| (2) | ×(誤り) | 鉛は貧血や神経系の障害が特徴で、記述の皮膚症状や烏脚病には当てはまりません。 |
| (3) | ×(誤り) | クロムは皮膚炎や鼻中隔穿孔などが特徴で、記述の内容には当てはまりません。 |
| (4) | ○(正しい) | 色素沈着・過角化症、台湾の烏脚病、バングラデシュ等の地下水汚染は、ひ素の慢性中毒の特徴です。 |
| (5) | ×(誤り) | セレンは記述の症状や地理的特徴には当てはまりません。 |
選択肢(4)のポイント(ここが正解)
記述の目印は、飲料水に溶けた無機体が速やかに吸収され、色素沈着や過角化症といった皮膚症状を起こす点と、台湾の烏脚病やバングラデシュ・インドの地下水による慢性中毒という点です。これらはいずれもひ素の慢性中毒に特徴的で、選択肢(4)のひ素が該当します。金属中毒はそれぞれ固有の目印(イタイイタイ病=カドミウム、貧血や神経障害=鉛など)があるので、症状と結び付けて覚えるのが分かれ目です。
覚え方
- ひ素の慢性中毒=色素沈着・過角化症+台湾の烏脚病+地下水汚染
- カドミウム=イタイイタイ病、鉛=貧血・神経障害、と目印で仕分け
- 「皮膚症状+烏脚病+地下水」ときたらひ素
理解度チェック
Q.
色素沈着・過角化症や、台湾の烏脚病で知られる慢性中毒を起こす物質は?
ひ素です。地下水汚染による中毒がバングラデシュやインドで確認されています。
Q.
イタイイタイ病の原因となった有害物質は?
カドミウムです。ひ素とは症状の目印が異なります。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和6年度 公害防止管理者等国家試験 大気・水質概論 問題」(公式PDF)
- 有害物質の毒性・慢性中毒に関する各種資料
※ この記事の確認日:2026年7月