令和2年度 公害防止管理者 大気・水質概論 問3を解説|無過失責任(有害物質・地下浸透)
令和2年度 大気・水質概論 問3は、水質汚濁防止法に規定する無過失責任に関する記述で、ア~エに入る語句の正しい組合せを選ぶ問題です。
この問題のポイント
この問題は、水質汚濁防止法の無過失損害賠償責任の条文構成を問うものです。どんな物質が、どのような排出経路で、何を害したとき、事業者は何をする責めを負うかという流れを、正しい語句で埋められるかがカギになります。
分かれ目は3か所です。対象物質が有害物質か指定物質か、排出経路が地下への浸透か放流か、そして守られる対象が人の生命又は身体か生活環境か。無過失責任は人の生命・身体の保護を柱にした損害賠償の規定である点を押さえます。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)
空欄に入る正しい語句
| 空欄 | 入る語句 | 読み解き |
|---|---|---|
| ア | 有害物質 | 無過失責任の対象は健康被害のおそれがある有害物質です。指定物質ではありません。 |
| イ | 地下への浸透 | 排水として出す場合だけでなく、地下への浸透による汚染も対象に含みます。 |
| ウ | 人の生命又は身体 | 守られる対象は人の生命又は身体です。生活環境ではありません。 |
| エ | 損害を賠償 | 事業者は生じた損害を賠償する責めに任じます。損害賠償の規定です。 |
ここが分かれ目
水質汚濁防止法の無過失責任は、有害物質を含む汚水・廃液の排出、又は地下への浸透によって人の生命又は身体を害したとき、事業者が過失の有無を問わず損害を賠償する責めに任じる、という組立てです。
誤答は、対象を「指定物質」に、経路を「放流」に、守る対象を「生活環境」に、効果を「被害を復旧」に置き換えてきます。無過失責任は健康被害(人の生命・身体)に対する損害賠償の制度であり、生活環境の被害を「復旧」させる制度ではない、という向きで区別すると迷いません。選択肢(2)がすべての空欄を正しく満たします。
覚え方
- 無過失責任=有害物質・地下への浸透・人の生命又は身体・損害を賠償の4点セット。
- 守るのは人の健康、効果は損害賠償。「生活環境」「復旧」に化けたら誤り。
理解度チェック
無過失責任が守る対象は、生活環境ですか、人の生命又は身体ですか。
人の生命又は身体です。有害物質による健康被害に対する損害賠償を無過失で負わせる規定です。
対象となる排出の経路には、排水のほかに何が含まれますか。
地下への浸透です。汚水・廃液に含まれた状態での排出に加え、地下浸透による汚染も対象になります。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 大気・水質概論 問題」(公式PDF)
- 水質汚濁防止法(無過失責任)
※ この記事の確認日:2026年7月