令和7年度 公害防止管理者 ばいじん・一般粉じん特論 問10を解説|円筒ろ紙によるダスト濃度測定
令和7年度 ばいじん・一般粉じん特論 問10は、円筒ろ紙を用いた排ガス中ダスト濃度の測定手順に関する正誤問題です。ろ紙の乾燥・ひょう量、吸引量の設定、見掛け流速、等速吸引、天びんの感量といった操作のうち、JISの測定法として誤っているものを選びます。
この問題のポイント
ダスト濃度は「捕集したダストの質量÷吸引したガス量」で求めるため、質量を精確に量ることが要になります。ろ紙は乾燥させてから量り、吸引は等速で行い、捕集量が測定精度に見合う量になるように条件を整えます。引っかけの核心はひょう量に使う天びんの感量で、ダストの質量を正しく読み取れる細かさかどうかを見抜くことが分かれ目です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | ろ紙を110 ℃で十分乾燥し、デシケーター内で室温まで冷ましてからひょう量する手順は適切です。正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | 全ダスト捕集量が5 mg以上になるように吸引ガス量を設定するのは、測定精度を確保するうえで適切です。正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | ろ紙を通る見掛け流速を0.4 m/s程度に保って吸引する条件は適切です。正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | 排ガスの流速に合わせて等速吸引できるよう、吸引ノズルの口径を選ぶ操作は適切です。正しい記述です。 |
| (5) | ×(誤り) | 感量1 mgの天びんでは粗すぎます。捕集ダストを精確に量るには、より高感度な天びんが必要で、感量1 mgのものを用いるのは誤りです。 |
選択肢(5)のポイント(ここが誤り)
ダスト濃度は捕集ダストの質量から計算するため、天びんの読み取りの細かさ(感量)がそのまま測定の精度を左右します。感量1 mgの天びんでは、1 mg刻みでしか質量を読めないため、数mg程度の捕集量に対して相対的な誤差が大きくなりすぎます。ダストの質量を正しく量るには、感量1 mgよりも高感度な天びんを用いる必要があります。選択肢(5)は感量1 mgの天びんを使ったとしており、精度の面からJISの測定法として誤りです。
覚え方
- 天びんは感量1 mgでは粗い。より高感度なものでダスト質量を量る。
- ろ紙は110 ℃で乾燥 → デシケーターで冷却 → ひょう量。
- 吸引は等速吸引が基本。捕集量は精度が出るよう5 mg以上に。
理解度チェック
数mgの捕集ダストを量るのに、感量1 mgの天びんでよい?
よくありません。1 mg刻みでは相対誤差が大きすぎるため、より高感度な天びんでひょう量します。
ひょう量前にろ紙をデシケーターに入れるのは、なぜ?
湿気を吸わせず室温まで冷ますためです。乾燥後のろ紙を乾いた状態で安定させてから量ることで、質量を正しく読み取れます。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和7年度 公害防止管理者等国家試験 ばいじん・一般粉じん特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月