令和6年度 公害防止管理者 ばいじん・一般粉じん特論 問9を解説|ガス中水分量の測定
令和6年度 ばいじん・一般粉じん特論 問9は、ダスト濃度測定に伴うガス中水分量の測定に関する正誤問題です。試料採取の点数・等速吸引の要否・吸湿管や吸湿剤の扱いといった記述のうち、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
水分量の測定は、ダスト濃度のように粒子の偏りを気にしなくてよいので、ダクト中心付近の1点から等速吸引にこだわらず吸引し、吸湿管で水分を捕らえて重さの増加から求めます。ここでの分かれ目は吸湿剤の選び方で、吸湿剤はガスに含まれる成分に合わせて選ぶ必要があり、ガス組成に合わない吸湿剤を充てると水分以外の成分まで取り込んだり反応したりして正しく測れません。二酸化炭素を含むガスに対する吸湿剤の指定が適切かどうかが問われます。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 水分は断面内で偏りが小さいため、ダクト断面の中心部に近い1点からの採取でよいとされます。正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | 水分量の測定では粒子の偏りを問題にしないため、等速吸引をする必要はありません。正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | 吸湿には、共通すり合わせU字管、又はシェフィールド形吸湿管が用いられます。正しい記述です。 |
| (4) | ×(誤り) | 吸湿剤はガス成分に合わせて選ぶ必要があります。二酸化炭素を含むガスにシリカゲルを使うという組合せは適切でなく、誤りです。 |
| (5) | ○(正しい) | 排ガスの吸引流量は、1本の吸湿管内で吸湿剤1 g当たり0.1 L/min以下になるように吸引します。正しい記述です。 |
選択肢(4)のポイント(ここが誤り)
吸湿管で水分量を測るときは、吸湿剤が「水分だけ」を取り込み、その重さの増加から水分量を求めるのが前提です。そのため吸湿剤は、対象ガスに含まれる成分と反応したり余計に取り込んだりしないものを選ばなければなりません。選択肢(4)は、二酸化炭素を含むガスに対して吸湿剤としてシリカゲルを充てるという組合せを述べていますが、これはガス組成に合った選び方になっておらず、正しくありません。吸湿剤は「そのガスで水分以外の重量変化を起こさないもの」を選ぶ、という原則が判断のカギです。なお、この問題の公式の正答は選択肢(4)です。
覚え方
- 水分測定は中心付近1点・等速吸引不要(粒子の偏りを問題にしない)。
- 吸湿剤はガス成分に合わせて選ぶ。水分以外を取り込む組合せは不可。
- 吸引流量は吸湿剤1 g当たり0.1 L/min以下。
理解度チェック
ガス中水分量の測定で、試料採取は何点必要?等速吸引は要る?
ダクト中心部に近い1点でよく、等速吸引は不要です。水分は断面内で偏りが小さいためです。
吸湿剤を選ぶときの基本原則は?
そのガスで水分以外の重量変化を起こさないものを選ぶことです。ガス成分と反応したり余計に取り込んだりする吸湿剤は使えません。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和6年度 公害防止管理者等国家試験 ばいじん・一般粉じん特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月