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令和6年度 公害防止管理者 ばいじん・一般粉じん特論 問10を解説|ダスト濃度の計算

令和6年度 ばいじん・一般粉じん特論 問10は、標準状態でのダスト濃度を求める計算問題です。湿りガス体積で吸引したガス量とダスト質量から、標準状態・乾きガス基準の濃度を計算します。

この問題のポイント

ダスト濃度は「ダストの質量 ÷ ガスの体積」で求めますが、ガス体積は測ったときの温度・圧力・水分の状態のままでは比べられないので、標準状態(0 ℃・101.3 kPa)の乾きガスにそろえてから割るのが決め手です。ここで押さえる分かれ目は2つで、圧力は大気圧にゲージ圧を足した「絶対圧」を使うことと、水分の体積分率のぶんを引いて乾きガスにすることです。この2つの補正を忘れると値がずれます。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(5)

計算の手順

  • 手順1 絶対圧を求める。ゲージ圧が−3.2 kPa、大気圧が100.8 kPaなので、絶対圧=100.8+(−3.2)=97.6 kPa。
  • 手順2 湿りガス体積を標準状態へ換算する。温度で 273/(273+160)、圧力で 97.6/101.3 を掛けます。
    3.0 × 273/433 × 97.6/101.3 ≒ 1.82 m3(標準状態・湿りガス)。
  • 手順3 乾きガスに直す。水分の体積分率が10 %なので、(1−0.10)=0.9 を掛けます。
    1.82 × 0.9 ≒ 1.64 m3(標準状態・乾きガス)。
  • 手順4 濃度を求める。ダスト6.4 mg ÷ 1.64 m33.9 mg/m3。よって選択肢(5)。

ここが分かれ目

この計算で差がつくのは、圧力と水分の2つの補正です。圧力は、大気圧にゲージ圧(=−3.2 kPa)を足した絶対圧で扱わなければならず、負のゲージ圧なので絶対圧は大気圧より低い97.6 kPaになります。ここを大気圧のまま計算すると値がずれます。もう1つは、求めるのが乾きガス基準なので、標準状態に直したあとに水分の体積分率10 %ぶんを差し引く(0.9倍する)点です。この2つを両方きちんと行うと、ガス量は約1.64 m3となり、6.4 mgを割って約3.9 mg/m3が得られます。水分補正を忘れると値が小さめに出てしまいます。

覚え方

  • 標準状態換算は温度 273/(273+t)・圧力 絶対圧/101.3を掛ける。
  • 圧力は必ず大気圧+ゲージ圧=絶対圧で扱う(負のゲージ圧は差し引く)。
  • 乾きガス基準は、標準状態にしてから(1−水分体積分率)を掛ける。

理解度チェック

Q.

ゲージ圧−3.2 kPa、大気圧100.8 kPaのとき、換算に使う絶対圧は?

97.6 kPaです。絶対圧=大気圧+ゲージ圧=100.8+(−3.2)=97.6 kPa となります。

Q.

乾きガス基準の濃度にするには、水分の体積分率10 %をどう扱う?

標準状態に直したガス量に(1−0.10)=0.9 を掛けて、水分ぶんを差し引いた乾きガス量にします。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「令和6年度 公害防止管理者等国家試験 ばいじん・一般粉じん特論 問題・正解」(公式PDF