令和5年度 公害防止管理者 ばいじん・一般粉じん特論 問6を解説|洗浄集じん装置の分離粒子径
令和5年度 ばいじん・一般粉じん特論 問6は、代表的な洗浄集じん装置(スクラバー)のうち、50%分離粒子径が最も大きいものを選ぶ問題です。充塡塔・スプレー塔・タイゼンワッシャー・サイクロンスクラバー・ジェットスクラバーが並びます。
この問題のポイント
50%分離粒子径が大きいほど、細かい粒子を捕らえられない=集じん性能が低い装置です。洗浄集じん装置は、液滴とダストを相対速度で衝突させて捕らえるため、相対速度が大きい方式ほど小さい粒子まで捕れる(分離粒子径が小さい)という向きが基本になります。分かれ目は、水滴を落とすだけで気液の相対速度が小さいスプレー塔が、細かい粒子を捕りにくく50%分離粒子径が最も大きくなる、という点です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 判定 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | より小さい | 充塡塔は充塡物で気液接触を稼ぐため、スプレー塔より細かい粒子まで捕れ、分離粒子径は中程度です。 |
| (2) | ○(最も大きい) | スプレー塔は気液の相対速度が小さく、50%分離粒子径が最も大きい(=細粒に弱い)装置です。 |
| (3) | より小さい | タイゼンワッシャーは回転羽根で液滴を細かくして相対速度を稼ぐため、細かい粒子まで捕れます。 |
| (4) | より小さい | サイクロンスクラバーは旋回流の遠心力を併用するため、分離粒子径は小さくなります。 |
| (5) | より小さい | ジェットスクラバーは高速噴流で相対速度が大きく、細かい粒子まで捕れます。 |
ここが分かれ目
洗浄集じん装置の捕集は、液滴とダストの相対速度で決まります。相対速度が大きいほど慣性衝突が効き、小さな粒子まで捕らえられる=50%分離粒子径が小さくなります。スプレー塔は水をノズルから噴くだけで、落下する液滴とガスの相対速度が小さいため、細かい粒子を捕らえにくく、50%分離粒子径が最も大きくなります。一方、ジェットスクラバー・サイクロンスクラバー・タイゼンワッシャーは、高速噴流・遠心力・回転羽根などで相対速度を稼ぐため、より小さな粒子まで捕集できます。
覚え方
- 洗浄集じんの決め手は液滴とダストの相対速度。速いほど小粒子まで捕れる(分離粒子径小)。
- スプレー塔は相対速度が小さく、50%分離粒子径が最も大きい(細粒に弱い)。
- ベンチュリ・ジェット・サイクロンスクラバーは相対速度が大きく高性能。
理解度チェック
洗浄集じん装置で、50%分離粒子径が最も大きい(細粒に弱い)のはどれ?
スプレー塔です。水滴を落とすだけで気液の相対速度が小さく、細かい粒子を捕らえにくいためです。
洗浄集じん装置で、より小さな粒子まで捕らえるにはどうすればよい?
液滴とダストの相対速度を大きくします。相対速度が大きいほど慣性衝突が効き、50%分離粒子径が小さくなります。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和5年度 公害防止管理者等国家試験 ばいじん・一般粉じん特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月