令和5年度 公害防止管理者 ばいじん・一般粉じん特論 問7を解説|堆積場の散水対策
令和5年度 ばいじん・一般粉じん特論 問7は、堆積場(野積みの原料や製品など)の粉じん飛散対策としての散水に関する記述のうち、誤っているものを選ぶ問題です。水の浸透の深さ・付着水分と飛散のしやすさ・散水機器の使い分けといった実務的な内容が問われます。
この問題のポイント
散水は、粒子に水分を含ませて重くし、粒子どうしを液架橋で結びつけることで飛散を抑える対策です。付着水分が増えるほど飛散しにくくなる、という向き自体は各記述に共通していますが、この問題では「どの程度の水分で、どれだけ飛散が抑えられるか」という具体的な数値の対応が問われています。引っかけの核心は、報告されている水分量と飛散抑制の程度の組合せが正しく述べられているかという1点です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 野積みの堆積物に散水した水は、表面から10~20cm程度に浸透するとされます。実務で示される浸透の目安で、正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | 付着水分が質量の5%を超えると飛散のしやすさが1/2になる、という報告された水分と飛散抑制の関係で、正しい記述です。 |
| (3) | ×(誤り) | 飛散が抑えられる向きは正しいものの、示された水分量と飛散抑制の程度(約1/100)の組合せが報告値と食い違い、抑制効果を過大に述べている点が誤りです。 |
| (4) | ○(正しい) | スプリンクラーは散水が穏やかで、堆積量の少ない場合に用いられます。機器の使い分けとして正しい記述です。 |
| (5) | ○(正しい) | スプレーガンは口径20~30mm、散水量500~1500L/min といった大量散水向けの仕様で、正しい記述です。 |
選択肢(3)のポイント(ここが誤り)
散水対策では、付着水分が増えるほど粒子が重くなり、液架橋で結びついて飛散しにくくなるという向きそのものは正しく、水分が数%を超えると飛散のしやすさが目立って下がることが報告されています。選択肢(3)が誤っているのは向きではなく、「その水分量で飛散のしやすさが約1/100まで下がる」という数値の対応が、報告されている値と食い違う点です。抑制効果を実際より大きく見せた数値のすり替えが引っかけで、公式正解は選択肢(3)です。付着水分と飛散抑制の関係は、細かい数値そのものよりも「水分が増えるほど飛散が抑えられる」という傾向で押さえるのが安全です。
覚え方
- 散水対策は「重くする+液架橋で結ぶ」で飛散を抑える。水分が増えるほど飛散しにくい向き。
- 「何%で何分の1」という数値を過大にすり替える引っかけに注意。傾向で覚える。
- スプリンクラー=小規模、スプレーガン(大口径・大散水量)=大規模、と機器を使い分け。
理解度チェック
堆積場への散水は、なぜ粉じんの飛散を抑えられる?
粒子を水分で重くし、液架橋で結びつけるためです。付着水分が増えるほど飛散しにくくなる向きになります。
散水機器で、スプリンクラーとスプレーガンはどう使い分ける?
スプリンクラーは堆積量の少ない小規模に、スプレーガンは大口径・大散水量で大規模に用います。散水量の規模で使い分けます。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和5年度 公害防止管理者等国家試験 ばいじん・一般粉じん特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月