令和3年度 公害防止管理者 ばいじん・一般粉じん特論 問2を解説|集じん装置の基本流速
令和3年度 ばいじん・一般粉じん特論 問2は、5種類の集じん装置の基本流速の大小関係に関する問題です。慣性力(マルチバッフル形)・バグフィルター・洗浄集じん(ベンチュリスクラバー・充塡塔)・遠心力(接線流入式)の並べ方として、正しいものを選びます。
この問題のポイント
基本流速とは、それぞれの集じん装置を設計するときに目安とする代表的なガス速度のことです。装置ごとに桁が違い、両端の位置を押さえるとほぼ答えが決まります。分かれ目は、ろ過速度で運転するバグフィルターが最も小さいことと、のど部でガスを一気に加速するベンチュリスクラバーが最も大きいことです。この2つを取り違えなければ、残りは充塡塔・慣性力・サイクロンの順に収まります。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(1)
各選択肢の正誤
| 装置 | 基本流速の目安 | 位置づけ |
|---|---|---|
| バグフィルター | 数cm/s(ろ過速度) | ろ布を通す速度なので最も小さい。5つの中で最小です。 |
| 洗浄集じん(充塡塔) | およそ0.5~1 m/s | 充塡層をゆっくり通し接触時間を稼ぐため、低めの流速です。 |
| 慣性力(マルチバッフル形) | 数 m/s | じゃま板に衝突させて分離するため、充塡塔より速い流速です。 |
| 遠心力(接線流入サイクロン) | 入口 7~20 m/s | 遠心力を得るため入口を高速にします。慣性力より速い流速です。 |
| 洗浄集じん(ベンチュリスクラバー) | のど部 60~90 m/s | のど部で一気に加速し微粒子を捕える。5つの中で最大です。 |
この順に並べると「バグフィルター < 充塡塔 < 慣性力 < サイクロン < ベンチュリスクラバー」となり、選択肢(1)がこれに一致します。
ここが分かれ目
間違えやすいのは両端です。バグフィルターは「ろ過速度」という数cm/sの遅い速度で運転するのに、遠心力やベンチュリと同じ感覚で速いと思い込むと順序が崩れます。反対に、ベンチュリスクラバーはのど部でガスを60~90 m/s まで一気に加速して微細ダストを液滴に衝突させるため、5つの中で最大です。この最小(バグフィルター)と最大(ベンチュリスクラバー)さえ固定できれば、間は充塡塔・慣性力・サイクロンの順で埋まります。
覚え方
- 基本流速の最小はバグフィルター(ろ過速度=数cm/s)。
- 基本流速の最大はベンチュリスクラバー(のど部で一気に加速)。
- 間は「充塡塔 → 慣性力 → サイクロン」。サイクロンは入口7~20 m/s。
理解度チェック
基本流速が最も小さい集じん装置はどれ?
バグフィルターです。ろ布を通すろ過速度は数cm/sと遅く、5つの中で最小です。
ベンチュリスクラバーの基本流速が大きいのはなぜ?
のど部でガスを一気に加速し、微細なダストを高速の液滴に衝突させて捕えるためです。のど部速度は60~90 m/s に達し、5つの中で最大になります。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和3年度 公害防止管理者等国家試験 ばいじん・一般粉じん特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月