令和2年度 公害防止管理者 ばいじん・一般粉じん特論 問10を解説|平均ダスト濃度の計算
令和2年度 ばいじん・一般粉じん特論 問10は、ダクト断面を三分割して測った平均ダスト濃度を求める計算問題です。各区画の面積・ガス流速・ダスト濃度から、全断面の平均ダスト濃度(mg/m³)として最も近い値を選びます。
この問題のポイント
断面ごとに流速も濃度も違うとき、単純に濃度を足して割ってはいけません。実際に運ばれるダストの量は「ガスがどれだけ流れるか」で決まるので、面積が大きく流速も速い区画ほど全体への影響が大きくなります。引っかけの核心は重み付けを何でするかで、面積×流速(=その区画のガス流量)で重み付けした平均をとるのが正しい向きです。濃度の単純平均や、面積だけの重み付けでは正しい値になりません。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | 12.5 mg/m³は重み付けを取り違えた値で、面積×流速で加重した平均とは一致しません。 |
| (2) | ×(誤り) | 17.6 mg/m³は流量ではなく面積だけで重み付けするなど、加重の仕方を誤った値に近く、正しい平均ではありません。 |
| (3) | ○(正しい) | 各区画の(面積×流速×濃度)の合計8800を、(面積×流速)の合計470で割ると約18.7 mg/m³。ガス流量で加重した正しい平均です。 |
| (4) | ×(誤り) | 21.4 mg/m³は分母の取り方などを誤ると出やすい値で、正しい加重平均とは一致しません。 |
| (5) | ×(誤り) | 25.2 mg/m³も重み付けを誤った値で、面積×流速で加重した平均にはなりません。 |
計算の手順(ここが分かれ目)
平均ダスト濃度は、各区画で運ばれるダスト量の合計を、ガス流量の合計で割って求めます。区画のガス流量は面積×流速、そこで運ばれるダスト量は面積×流速×濃度です。数値を入れると、A断面は5×10×20=1000、B断面は15×12×30=5400、C断面は30×8×10=2400で、ダスト量の合計は8800。ガス流量の合計は5×10+15×12+30×8=50+180+240=470です。よって平均濃度は8800÷470≒18.7 mg/m³となり、選択肢(3)になります。ここで濃度をそのまま足して3で割ってはいけません。重み付けは面積×流速(ガス流量)で行うのがポイントです。
覚え方
- 平均濃度=Σ(面積×流速×濃度)÷Σ(面積×流速)。流量で加重する。
- 区画のガス流量=面積×流速。速く広いほど全体への影響大。
- 濃度の単純平均や面積だけの加重では誤り。
理解度チェック
断面ごとに流速も濃度も違うとき、平均ダスト濃度は何で重み付けする?
面積×流速(ガス流量)で重み付けします。実際に運ばれるダスト量はガスの流れる量で決まるためです。
面積5・流速10・濃度20の区画が、平均に持ち込むダスト量と流量はいくつ?
ダスト量は5×10×20=1000、流量は5×10=50です。全区画で合計し、ダスト量の和8800を流量の和470で割ると約18.7 mg/m³になります。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 ばいじん・一般粉じん特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月