令和2年度 公害防止管理者 ばいじん・粉じん特論 問9を解説|バグフィルターの特徴
令和2年度 ばいじん・粉じん特論 問9は、バグフィルター(ろ過集じん装置)に関する正誤問題です。払い落とし方式・ろ布の空隙率・見掛けろ過速度・ろ布材質の適否について、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
バグフィルターは、ろ布にダスト層をつくって細かい粒子を捕らえ、たまったダストを払い落として使い続ける装置です。払い落とし方式の分類、織布と不織布の性質の違い、見掛けろ過速度の定義など、基本用語の理解が問われます。分かれ目は、不織布の空隙率で、織布と不織布のどちらが空隙が多いかを取り違えないことです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | パルスジェット形は、運転を止めずにろ布ごとに順次払い落とすので、連続式払い落とし方式に分類されます。正しい記述です。 |
| (2) | ×(誤り) | 不織布は繊維が絡み合って空隙が多く、空隙率は30~40 %よりかなり高いのがふつうです。示された30~40 %はむしろ織布に近い値で、不織布に当てると誤りです。 |
| (3) | ○(正しい) | 見掛けろ過速度は、処理流量をろ布の有効ろ過面積で割った値で定義されます。正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | 織布のろ布を使う場合の見掛けろ過速度は、おおむね1 m/min前後で運用されます。正しい記述です。 |
| (5) | ○(正しい) | 長繊維製ろ布は表面が平滑で、付着性の強いダストでも払い落としやすく、適しています。正しい記述です。 |
選択肢(2)のポイント(ここが誤り)
ろ布は大きく織布と不織布に分かれます。織布は縦横の糸を組んだ布で目が比較的そろい、空隙は少なめです。一方の不織布(フェルト)は繊維をランダムに絡ませたもので、空隙が多く空隙率は高いのが特徴です。したがって、示された30~40 %という低めの空隙率を不織布に当てはめるのは誤りで、この範囲はむしろ織布に近い値です。「不織布=ふわふわで空隙が多い」というイメージから向きを押さえておくと迷いません。
覚え方
- 不織布(フェルト)は空隙が多い。織布は目がそろい空隙は少なめ。
- 見掛けろ過速度=処理流量÷有効ろ過面積。織布で1 m/min前後。
- パルスジェットは連続式払い落とし。長繊維製ろ布は付着性ダストに向く。
理解度チェック
Q.
空隙が多いのは織布と不織布のどちら?
不織布(フェルト)です。繊維がランダムに絡み合い空隙率が高くなります。織布は目がそろい空隙は少なめです。
Q.
見掛けろ過速度はどう定義される?
処理流量をろ布の有効ろ過面積で割った値です。単位面積あたりどれだけのガスを通すかを表します。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 ばいじん・粉じん特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月