令和2年度 公害防止管理者 ばいじん・粉じん特論 問6を解説|障害物形式の集じん率
令和2年度 ばいじん・粉じん特論 問6は、多数の円柱状捕集体を持つ障害物形式の集じん装置の集じん率を表す式を選ぶ問題です。捕集体の全表面積A・装置体積V・装置長さL・捕集体充塡率a・単一捕集体捕集効率ηtを使った式のうち、正しいものを選びます。
この問題のポイント
障害物形式の集じん率は、指数関数を使って 集じん率 = 1-exp(-□) という形で書かれます。□の中身は「捕集体が詰まっているほど(充塡率a)」「捕集面が広いほど(表面積A・長さL)」「1本あたりの捕まえやすさ(ηt)が高いほど」大きくなり、装置体積Vが分母に来ます。選択肢はこの並びを入れ替えたものなので、各因子が分子・分母のどちらに来ると集じん率が上がるかを向きで判定するのが分かれ目です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(1)
見分けるポイント
| 見るところ | 正しい形 | 向きの理由 |
|---|---|---|
| 充塡率の項 | a÷(1-a) | 充塡率aが大きいほど値が増える形。捕集体が密なほど集じん率は上がるので、a/(1-a)が正しく、(1-a)/aは向きが逆。 |
| 面積・長さと体積 | (A×L)÷V | 捕集面積Aと装置長さLが大きいほど集じん率は上がるので分子、装置体積Vが大きいほど薄まるので分母。V/(A×L)は逆。 |
| 単一捕集効率 | ×ηt(分子) | 1本あたりの捕集効率ηtが高いほど全体も上がるので、そのまま掛かる。余分な係数(1/4など)は付かない。 |
ここが分かれ目
正しい式は、集じん率 = 1-exp{ -(a÷(1-a)) × (A×L÷V) × ηt } という形の選択肢(1)です。判定のカギは3つの向きで、充塡率は a/(1-a)(aが増えると値が増える)、捕集面積Aと長さLは分子・体積Vは分母、そして単一捕集効率ηtはそのまま分子に掛かる、という並びです。ほかの選択肢は、充塡率を(1-a)/aと逆にしたもの、AL/VとV/ALを入れ替えたもの、あるいは不要な1/4の係数を付けたもので、いずれかの向きが崩れています。式全体を暗記するより、「密・広い・長い・効率が高い」ほど集じん率が上がる方向で並びをチェックすると迷いません。
覚え方
- 障害物形式は集じん率=1-exp(-□)。□が大きいほど高集じん。
- 充塡率は a/(1-a)(密なほど増える向き)。捕集面積・長さは分子、体積は分母。
- 単一捕集効率ηtは分子にそのまま。余分な係数を付けた式は疑う。
理解度チェック
充塡率aの項は a/(1-a) と (1-a)/a のどちらが正しい?
a/(1-a)です。捕集体が密(aが大きい)ほど集じん率が上がる向きに合うのはこちらで、(1-a)/aは逆になります。
捕集体の全表面積Aと装置体積Vは、式の分子・分母どちらに来る?
Aは分子、Vは分母です。捕集面が広いほど集じん率は上がり、装置体積が大きいほど薄まるためです。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 ばいじん・粉じん特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月