令和2年度 公害防止管理者 ばいじん・粉じん特論 問5を解説|ドイッチェの式
令和2年度 ばいじん・粉じん特論 問5は、電気集じん装置の集じん率をドイッチェの式で扱う計算問題です。集じん率95 %の装置で、処理ガス流量が半分に、有効全集じん面積が1.5倍になったときの集じん率(%)を求めます。
この問題のポイント
ドイッチェの式では、通過率(=1-集じん率)が指数関数 exp(-集じん面積×移動速度÷ガス流量) で表されます。条件が変わっても移動速度は同じなので、指数の中身が何倍になるかだけを見ればよいのがコツです。面積が1.5倍、流量が半分(÷0.5=×2)なので指数は 1.5×2=3倍。すると新しい通過率は「元の通過率の3乗」になります。分かれ目は、集じん率をそのまま3倍するのではなく、通過率を累乗すると気づくことです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)
計算の手順
- ドイッチェの式:集じん率 η = 1-exp(-A・w÷Q)。元の集じん率95 %なので、元の通過率 exp(-A・w÷Q) = 1-0.95 = 0.05。
- 変化:面積 A→1.5A、流量 Q→0.5Q。指数の大きさ A・w÷Q は 1.5÷0.5 = 3倍になる。
- 新しい通過率 = exp(-3×A・w÷Q) = (exp(-A・w÷Q))³ = 0.05³ = 0.000125。
- 新しい集じん率 = 1-0.000125 = 0.999875 = 99.9875 %。選択肢(5)が正解です。
ほかの選択肢はどこで間違えるか
典型的な誤りは、通過率ではなく集じん率をそのまま計算しようとすることです。ドイッチェの式は指数の変化がそのまま累乗に効くため、指数が3倍なら通過率は0.05の3乗になります。面積の変化だけ、あるいは流量の変化だけを取り込むと、選択肢(4)の99.750 %などに引き込まれます。指数の倍率を先に出し、その分だけ通過率を累乗するという順序を守れば取り違えません。
覚え方
- ドイッチェの式は通過率=exp(-A・w/Q)。集じん率は1からの引き算。
- 条件変化は「指数の倍率」→通過率をその乗だけ累乗。
- 面積↑・流量↓はどちらも集じん率を上げる(指数が大きくなる)。
理解度チェック
集じん率95 %のとき、ドイッチェの式の通過率 exp(-A・w/Q) はいくつ?
0.05です。通過率は1-集じん率なので、1-0.95=0.05になります。
面積1.5倍・流量半分で指数が3倍になると、新しい集じん率は?
99.9875 %です。通過率が0.05の3乗=0.000125となり、1からこれを引くと0.999875になります。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 ばいじん・粉じん特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月