令和2年度 公害防止管理者 ばいじん・粉じん特論 問1を解説|直列集じん装置の集じん率
令和2年度 ばいじん・粉じん特論 問1は、サイクロンとバグフィルターを直列につないだ集じん装置の集じん率を求める計算問題です。装置全体の入口・出口ダスト濃度とサイクロンの集じん率が与えられ、後段のバグフィルターの集じん率(%)を計算します。
この問題のポイント
直列に並んだ2段の集じん装置では、前段の出口ダスト濃度がそのまま後段の入口ダスト濃度になります。全体の入口4.0 g/m³と出口8.0 mg/m³をいきなり結んで「全体の集じん率」を出しても、それは問われているバグフィルター単体の集じん率ではありません。分かれ目は、まずサイクロン出口(=バグフィルター入口)のダスト濃度を求めるという一段階を挟むことと、g/m³とmg/m³の単位をそろえることです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)
計算の手順
- 単位をそろえます。全体入口ダスト濃度 4.0 g/m³ = 4000 mg/m³。
- サイクロンの集じん率80 %なので、通り抜ける割合は 1-0.80=0.20。サイクロン出口(バグフィルター入口)濃度 = 4000 × 0.20 = 800 mg/m³。
- バグフィルターは入口800 mg/m³、出口8.0 mg/m³。集じん率 = (800-8.0) ÷ 800 = 792 ÷ 800 = 0.99。
- 百分率にして 99.0 %。選択肢(3)が正解です。
ほかの選択肢はどこで間違えるか
もっとも引っかかりやすいのが、全体の入口4000 mg/m³と出口8.0 mg/m³をそのまま結んで求めた装置全体の集じん率99.8 %(選択肢(4))を答えにしてしまう誤りです。これは2段合計の性能であって、後段バグフィルター単体の値ではありません。また、単位をmgとgのまま混ぜると桁がずれ、まったく違う数値になります。前段の出口濃度を必ず経由することが、この問題の押さえどころです。
覚え方
- 直列集じんは前段出口=後段入口で橋渡し。全体濃度から直結しない。
- 集じん率=(入口濃度-出口濃度)÷入口濃度。単位はそろえてから。
- 通過率=1-集じん率。多段では通過率どうしを掛ける。
理解度チェック
入口4.0 g/m³、サイクロン集じん率80 %のとき、サイクロン出口の濃度は?
800 mg/m³です。4000 mg/m³ × (1-0.80) = 800 mg/m³。これが後段バグフィルターの入口濃度になります。
後段バグフィルターの入口800 mg/m³、出口8.0 mg/m³。集じん率は?
99.0 %です。(800-8.0)÷800=0.99。装置全体の99.8 %と取り違えないようにします。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 ばいじん・粉じん特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月