大気の環境基準の達成期間、SO2は5年、NO2は7年、SPMは…と物質ごとに違って覚えにくいですよね。取り違えの引っかけも含めて整理します。
この記事の要点
大気の環境基準には、まだ達成されていない地域で「いつまでに達成を目指すか」という達成期間が、物質ごとに定められています。
SPMやNO2に「5年以内」を当てる取り違えが、試験の定番です。
大気の環境基準には、達成すべき濃度の値だけでなく、達成を目指す期間(達成期間)も定められています。
この達成期間が物質ごとに違うため、数字を入れ替える引っかけが出されます。
代表的な3つ(SO2・NO2・SPM)で整理します。
達成期間とは、環境基準がまだ達成されていない地域について、いつまでに達成を目指すかの目安として定められた期間です。
すでに基準を満たしている地域では、その状態を維持することが求められます。
まだ満たしていない地域では、物質ごとに「原則○年以内」などの達成期間が示されます。
二酸化硫黄(SO2)の環境基準は、1日平均値が0.04ppm以下、かつ1時間値が0.1ppm以下です。
この基準を超えている地域の達成期間は、原則として5年以内とされています。
二酸化窒素(NO2)の環境基準は、1日平均値が0.04ppmから0.06ppmまでのゾーン内、またはそれ以下です。
このうち、0.06ppmを超えている地域の達成期間は、原則として7年以内とされています(ゾーン内の地域は、その水準を維持するよう努めます)。
浮遊粒子状物質(SPM)(粒径10µm以下の粒子)の環境基準は、1日平均値が0.10mg/m³以下、かつ1時間値が0.20mg/m³以下です。
SPMには「○年以内」という決まった達成期間はなく、維持され、又は早期に達成されるよう努めるとされています。
3物質の環境基準値と達成期間を表にまとめます。
| 物質 | 環境基準 | 達成期間 |
|---|---|---|
| 二酸化硫黄(SO2) | 1日平均0.04ppm以下・1時間値0.1ppm以下 | 原則5年以内 |
| 二酸化窒素(NO2) | 1日平均0.04〜0.06ppmのゾーン内又はそれ以下 | 0.06ppm超の地域は原則7年以内 |
| 浮遊粒子状物質(SPM) | 1日平均0.10mg/m³以下・1時間値0.20mg/m³以下 | 維持され又は早期に達成(年数の定めなし) |
達成期間の長さを図でも押さえます。
達成期間はSO2が5年、NO2(0.06ppm超)が7年、SPMは年数の定めがなく早期達成。数字の入れ替えに注意。
達成期間は、大気概論の環境基準の問題で、物質と年数を入れ替えて問われます。
令和4年度 大気概論 問1では、SPMを「原則5年以内に達成」とするのが誤りでした。5年以内は二酸化硫黄の達成期間で、SPMは「維持され又は早期に達成」が正しい記述です。
令和7年度 大気概論 問1では、二酸化窒素の0.06ppm超の地域の達成期間が問われ、原則7年以内が正しく、「5年以内」とするのが誤りでした。
「SO2=5年、NO2=7年、SPM=早期(年数なし)」をセットで覚えておけば、入れ替えの引っかけに対応できます。
大気環境基準の達成期間が「原則5年以内」とされているのは、どの物質か。
答え:二酸化硫黄(SO2)
SPMは「維持され又は早期に達成」、NO2(0.06ppm超)は原則7年以内です。SPMやNO2に「5年以内」を当てるのは誤りです。
二酸化窒素(NO2)で、0.06ppmを超える地域の達成期間は原則何年以内か。
答え:原則7年以内
「5年以内」とするのは誤りで、令和7年度 大気概論 問1の引っかけでした。
浮遊粒子状物質(SPM)の達成期間には「○年以内」という定めがある。〇か×か。
答え:×
SPMは「維持され又は早期に達成されるよう努める」もので、決まった年数はありません。令和4年度 大気概論 問1の引っかけでした。
大気の環境基準の達成期間は、物質ごとに違います。
二酸化硫黄は原則5年以内、二酸化窒素(0.06ppm超の地域)は原則7年以内、浮遊粒子状物質は維持され又は早期に達成(年数の定めなし)です。
試験では、SPMやNO2に「5年以内」を当てる入れ替えが定番です。物質と年数をセットで覚えておきましょう。
参考
※ この記事の確認日:2026年6月
まちがえやすいポイント
達成期間は、物質と年数を入れ替えて狙われます。
SPMを「原則5年以内に達成」とするのは誤りです。5年以内は二酸化硫黄の達成期間で、SPMは「維持され又は早期に達成」が正しい記述です。令和4年度 大気概論 問1の引っかけでした。