令和4年度 公害防止管理者 大気有害物質特論 問5を解説|活性炭吸着
令和4年度 大気有害物質特論 問5は、活性炭によるガス吸着処理に関する正誤問題です。記述のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
活性炭は表面が炭素からなる疎水性の吸着材で、炭素数の大きい炭化水素をよく吸着し、有機溶剤の回収などに使われます。塩基性ガスには酸性成分を添着した活性炭が有効で、破過時間は交換の目安になります。分かれ目は、活性炭は極性物質と非極性物質のどちらの吸着に優れるかです。活性炭の表面は疎水性(非極性)なので、水などの極性物質よりも非極性物質の吸着に優れます。極性物質に優れると書かれていたら向きが逆です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 炭素数(分子量)の大きい炭化水素ほど活性炭に吸着しやすいという正しい記述です。 |
| (2) | ×(誤り) | 活性炭は疎水性の表面をもち非極性物質の吸着に優れます。「極性物質の吸着に優れる」は向きが逆で誤りです。 |
| (3) | ○(正しい) | アンモニアなどの塩基性ガスには、酸性成分を添着した活性炭が有効という正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | 排ガス処理や有機溶剤の回収には、主にガス賦活炭が用いられるという正しい記述です。 |
| (5) | ○(正しい) | 破過時間は、活性炭が吸着能力を使い切る目安であり、交換時期を知る重要な情報という正しい記述です。 |
選択肢(2)のポイント(ここが誤り)
活性炭の吸着は、表面と吸着する分子の性質のなじみやすさで決まります。活性炭の表面は炭素でできていて疎水性(非極性)なので、水のような極性物質とはなじみにくく、油分や有機溶剤蒸気のような非極性物質をよく吸着します。選択肢(2)は、この向きを「極性物質の吸着に優れる」と逆に書いている点が誤りです。「非極性の表面には非極性がよくつく」と押さえておくと、極性・非極性の取り違えを防げます。
覚え方
- 活性炭は疎水性(非極性)表面→非極性物質の吸着に優れる。
- 塩基性ガス(アンモニア)には酸性添着炭。酸性ガスには塩基性添着炭。
- 炭素数の大きい炭化水素ほど吸着しやすい。破過時間=交換時期の目安。
理解度チェック
Q.
活性炭は極性物質と非極性物質のどちらの吸着に優れるか?
非極性物質の吸着に優れます。活性炭の表面が疎水性(非極性)で、非極性の分子とよくなじむためです。
Q.
アンモニアなど塩基性ガスの吸着に有効な活性炭は?
酸性成分を添着した活性炭です。塩基性のガスを酸性成分で捕えるためで、酸性ガスにはこの逆の添着炭を使います。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 大気有害物質特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月