令和3年度 公害防止管理者 大気有害物質特論 問4を解説|破過曲線と破過点
令和3年度 大気有害物質特論 問4は、ガス吸着における層出口の濃度変化に関する穴埋め問題です。ア~ウに入る語句の正しい組合せを選びます。
この問題のポイント
吸着剤を充塡した層に吸着質を含む流体を流すと、層の出口では最初ほとんど吸着質が出てきませんが、吸着剤が飽和に近づくにつれて出口濃度が急に立ち上がります。この出口濃度の時間変化を表す曲線と、その立ち上がりの目安となる点の呼び名が問われます。分かれ目は、「吸着等温線」と「破過曲線」を取り違えないことです。吸着等温線は平衡量と濃度(または圧力)の関係で、時間による出口濃度の変化を表すのは破過曲線です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)
各選択肢の正誤
| 空欄 | 入る語句 | 読み解き |
|---|---|---|
| ア | 破過曲線 | 層出口における吸着質濃度の時間変化を表す曲線。吸着等温線(平衡関係)ではありません。 |
| イ | S字形曲線 | 最初は低く、途中で急に立ち上がり、やがて入口濃度に近づくため、全体がS字を描きます。 |
| ウ | 破過点 | 出口濃度が入口濃度の5〜10%に達した点。ここを超えると出口濃度が急上昇します。 |
ここが分かれ目
語句選択の鍵は、時間による出口濃度の変化=破過曲線という結び付けです。吸着等温線は、一定温度での平衡吸着量と濃度(圧力)の関係を示すもので、時間経過を表しません。層に流体を流し続けると、出口の吸着質濃度は初めほぼゼロ、途中で急に立ち上がり、最後は入口濃度に近づくS字形になります。その立ち上がりの目印として、出口濃度が入口濃度の5〜10%に達した点を破過点と呼びます。ア=破過曲線、イ=S字形曲線、ウ=破過点の組合せとなる選択肢(5)が正解です。
覚え方
- 出口濃度の時間変化=破過曲線(S字形)。平衡関係は吸着等温線。
- 破過点=出口濃度が入口濃度の5〜10%に達した点。
- 「破過」の語がそろう(破過曲線・破過点)組合せを選ぶ。
理解度チェック
Q.
層出口の吸着質濃度の時間変化を表す曲線は?その形は?
破過曲線で、形はS字形曲線です。吸着等温線は平衡関係を表すもので別物です。
Q.
破過点とは、出口濃度がどうなった点?
出口の吸着質濃度が入口濃度の5〜10%に達した点です。ここを超えると出口濃度が急上昇します。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和3年度 公害防止管理者等国家試験 大気有害物質特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月