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令和元年度 公害防止管理者 大気有害物質特論 問2を解説|塩化水素の発生と製造

令和元年度 大気有害物質特論 問2は、塩化水素の発生や製造に関する正誤問題です。誤っているものを選びます。

この問題のポイント

塩化水素が工業的にどう合成されるか、また有機化合物の塩素化や代替フロン製造などの副生でどう発生するかが問われます。分かれ目は、食塩水の電気分解で塩化水素が直接製造されるかどうかです。食塩水の電気分解で得られるのは塩素・水素・水酸化ナトリウムであって、塩化水素そのものは直接は出てきません。塩化水素は、この電気分解で得た塩素と水素を燃焼・反応させて合成します。「食塩水の電気分解で直接製造される」という書き方は、電気分解の生成物と合成の一段階分がすり替わっています。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(1)(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)×(誤り)食塩水の電気分解で塩化水素が直接製造されるとした点が誤りです。電気分解で得られるのは塩素・水素・水酸化ナトリウムで、塩化水素はその塩素と水素を反応させて合成します。
(2)○(正しい)塩素と水素を直接反応(合成)させて塩化水素をつくるという正しい記述です。工業的な合成塩酸の基本です。
(3)○(正しい)活性炭を製造する工程で塩化水素が発生する場合があるという正しい記述です。
(4)○(正しい)エタンなどの炭化水素を塩素化する際に、副生物として塩化水素が発生するという正しい記述です。
(5)○(正しい)HFC‑134aのような代替フロンを製造する際に塩化水素が発生するという正しい記述です。

選択肢(1)のポイント(ここが誤り)

食塩水(塩化ナトリウム水溶液)の電気分解は、いわゆるソーダ工業の基本反応で、得られる主生成物は塩素・水素・水酸化ナトリウムです。ここには塩化水素は含まれません。塩化水素をつくるには、この電気分解で別々に得られた塩素と水素を反応させるという次の一段階が必要です。選択肢(1)は、電気分解の生成物と合成塩酸の工程をひとまとめにして「直接製造される」と書いた点が誤りです。電気分解=塩素・水素・水酸化ナトリウム、塩化水素=その塩素と水素からの合成、と二段階で分けて覚えると混同しません。

覚え方

  • 食塩水の電気分解の生成物は塩素・水素・水酸化ナトリウム。塩化水素は含まれない。
  • 塩化水素は塩素+水素の反応で合成。電気分解の一段先。
  • 塩素化や代替フロン製造の副生でも塩化水素は出る。

理解度チェック

Q.

食塩水の電気分解で直接得られる主な生成物は?

塩素・水素・水酸化ナトリウムです。塩化水素はここには含まれず、得られた塩素と水素を反応させて合成します。

Q.

工業的な合成塩酸で、塩化水素はどうつくる?

塩素と水素を直接反応させて合成します。これを水に吸収させると塩酸になります。

この問題に関連する用語解説

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 大気有害物質特論 問題・正解」(公式PDF